全ての部門で選ばれた唯一のピッチャーは? プロ野球部門別ランキング・投手総集編

ベースボール・タイムズ

コントロール部門は西がトップ、不調の菅野もランクイン

巨人の絶対的エース・菅野は今季、まさかの不調に陥った。それでもコントロール部門で2位に選ばれ、ファンからの支持の高さがうかがえる 【写真は共同】

「コントロール部門」も接戦となった。その中で見事に1位となったのは、全体の22.35%(1650票)を集めた西勇輝(阪神)。今季はオリックスからFA移籍した勝負の1年だったが、打線の援護を欠く試合が多かった中でも精密なコントロールで試合をつくり、最終的に10勝をマーク。計172回1/3イニングを投げて45与四死球(36四球、9死球)で、与四死球率は2.35を誇った。

 続く2位には、菅野智之(巨人)が全体の15.48%(1143票)を集めてランクイン。今季は不安定な投球が目立ったが、昨季までのパフォーマンスだったならば1位だったかもしれない。以下、山本、大瀬良大地(広島)、有原航平(北海道日本ハム)、球団外国人のシーズン記録となる11連勝をマークしたニール(埼玉西武)がランクイン。10位に入ったジョンソン以外はすべて先発投手で、やはり「試合をつくる信頼度の高さ=コントロールの良さ」だと言えるだろう。

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ファンから最も評価されている投手は

投手部門で唯一、全てのジャンルでランクインしたオリックス・山本由伸 【写真は共同】

 投手の能力、魅力としてのバロメータとして重要な「スピードボール」、「変化球」、「コントロール」だが、今回の投票において3部門すべてで上位10位以内にランクインした投手は、ただ一人だけ。「スピードボール」で2位、「変化球」で4位、「コントロール」で3位に選ばれた山本だ。10位どころか、すべて5位以内だったから、今最もファンから評価され、期待されているピッチャーであることは間違いないだろう。

 また、野手編も含めた今回の企画で改めて気付かされたのは、侍ジャパンの影響力は大いにあれど、所属する球団やセ・パのリーグによる「偏り」が、ほぼなかったことである。その理由として、多くのチーム、選手のプレーを見る機会・方法があり、さまざまな成績・データを誰でも瞬時に手に入れられるようになったことが挙げられるだろう。そして、ファンの「観る目」が養われれば、選手は必ず育つ。来季、今回の投票で支持された選手のより一層の活躍と、新たなスター誕生を期待したい。

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著者プロフィール

プロ野球の”いま”を伝える野球専門誌。年4回『季刊ベースボール・タイムズ』を発行し、現在は『vol.41 2019冬号』が絶賛発売中。毎年2月に増刊号として発行される選手名鑑『プロ野球プレイヤーズファイル』も好評。今年もさらにスケールアップした内容で発行を予定している。

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