立ち見もあふれた“もう一つのプロ野球”「eBASEBALL プロリーグ」開幕戦に潜入

ベースボール・タイムズ

MVP候補の大物ルーキーがベールを脱いだ!

2勝1分けと勝ち越しでパ・リーグ首位に立った福岡ソフトバンクの4選手(左から加賀谷颯太、大石直弥、三好航太郎、平山大輝) 【写真:松野友克】

 1階特設会場では、横浜DeNA対中日、福岡ソフトバンク対東北楽天、北海道日本ハム対千葉ロッテの3カードが行われた。

 昨シーズンのセ・リーグ王者であるDeNAは、1試合目に巧みな投球術が光る大茂英寿を起用。大茂はインサイドを有効に使うピッチングで相手に得点を与えず。攻撃では、3回に3ランホームランで先制し、大きなガッツポーズで喜びを爆発させた。その後も、相手に得点を与えない圧巻の内容で3対0と勝利を収めた。チームは2試合目で敗れたものの、3試合目に勝利し開幕カード勝ち越しを決めた。

 続くソフトバンク対楽天の3連戦では、オン・オフライン予選を無敗で勝ち上がり“大物ルーキー”と期待されるソフトバンクの平山大輝がその実力を見せつけた。打っては8安打1本塁打の打力に2盗塁と機動力も見せつけ6点を奪い、投げては1点を許すも失投率0.0%と付け入るスキを見せず、6対1で勝利を収めた。試合後には、「チームの初勝利に貢献できてうれしい、いい意味で緊張感を保てているので、いい方向に向かっていると思います」と笑顔を見せた。

強振アーティストがホームラン攻勢で圧勝!

巨人は12球団唯一の3連勝。スタートダッシュに成功した 【(C)Nippon Professional Baseball / (C)Konami Digital Entertainment】

 6カード18試合が行われたオープニングシリーズで、最大のインパクトを残したのは巨人。中でも2試合目に登場したキャプテン・舘野弘樹が、“強振アーティスト”の異名にふさわしい活躍を見せた。1回表に4者連続を含む5本のソロホームランを放つ離れ業を披露。その後も得点を積み重ね、13安打6本塁打9打点と打ちに打ちまくり、9対5で勝利を収めた。

 試合後、舘野は「個人的にも自分が目指している打ち勝つ野球ができた。チームの勝利は最優先ですけど、次節以降も1試合での複数本塁打を狙って絶対に本塁打王のタイトルを取ります」と胸を張った。

 巨人は、1試合目に登場した吉田友樹も9安打3本塁打7得点と猛打を爆発させ、3試合目の坂東秀憲が緊迫した投手戦をサヨナラで勝利するなどで、12球団唯一の3連勝でセ・リーグ首位に立った。

 広島対阪神の3試合目では、機材トラブルで3回コールドゲームとなるハプニングもあったが、開幕戦にふさわしい好ゲームが連続したことは間違いない。

 全試合終了後、真中応援監督は「立ち見席もいっぱいになるぐらいの盛り上がりを見せている印象は強いですね。会場にくれば選手の緊張感などが伝わると思いますので、ぜひ会場に見にきてもらえればうれしいです」とコメント。印象に残ったチームを聞くと「ジャイアンツの打線が強烈でした。昨年の西武以上の打撃力を感じましたね」と話した。

 なお、「eBASEBALL プロリーグ」2019シーズンは、2020年1月12日(日)までに、ペナントレース、e交流戦が行われ、1月18日(土)・19日(日)にeクライマックスシリーズ、1月25日(土)にSMBC e日本シリーズが開催される。

(取材・文:松野友克/ベースボール・タイムズ)

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著者プロフィール

プロ野球の”いま”を伝える野球専門誌。年4回『季刊ベースボール・タイムズ』を発行し、現在は『vol.41 2019冬号』が絶賛発売中。毎年2月に増刊号として発行される選手名鑑『プロ野球プレイヤーズファイル』も好評。今年もさらにスケールアップした内容で発行を予定している。

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