美しき蹴女・松井優茄が語る観戦ポイント テコンドーの醍醐味は華麗な足技の応酬
心を打たれるのは体格のハンデを感じさせない勇敢な選手
背が高く手足が長いと有利なテコンドーで、小柄な選手のファイトは胸を熱くする 【写真:C-NAPS編集部】
そんな高身長の選手が有利なテコンドーだからこそ、小柄な選手は応援したくなります。体格差を補うためにもスピードを磨き、打ち合いのできる体力をつけるなど、一線級で活躍するために人一倍の努力をしているんだと。テコンドー女子の五輪の階級は49キロ級、57キロ級、67キロ級、67キロ超級の4つのみとなるので、私も普段の46キロ級ではなく49キロ級での出場を目指すことになります。3キロの違いでも背が高くパワーがある選手が増えるので、そうした選手に負けないように体づくりに励んでいます。
姉弟3人で目指す「東京五輪」の夢舞台
隆弥(左)と隆太(中央)の2人の弟も共に五輪を目指すテコンドー選手だ 【写真提供:松井優茄】
私には2人の弟(松井隆弥/武蔵野銀行、松井隆太/日本体育大学)がいるのですが、共にテコンドー選手として五輪を目指しています。やっぱり東京五輪には姉弟そろって出場したいですね。それが松井家の悲願でもあります。でも弟たちは58キロ級で階級が重なるので、2人ともに五輪に行くことはできません。兄弟でありながらライバル同士なんです。でも仲はすごく良いので、夜の練習はいつも3人でしています。これからも一緒に頑張っていきたいと思います。
テコンドーでは2000年のシドニー五輪の岡本依子さん以来、日本勢はメダルを獲得できていません。ハードルはとても高いのですが、形勢逆転が狙える競技の特性からしても、「五輪に出場できれば誰にでも勝つ可能性はある」と思っています。五輪本番では日本勢の活躍を応援していただければうれしいです。応援は選手に確実に力を与えてくれます。