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降級制度の廃止で夏競馬の馬券傾向は?
条件戦で苦戦の4歳馬、重賞では注目か

本年の平地「3歳以上」重賞の1〜3着馬

表3
表3【画像提供:JRA-VANデータラボ】

 本年の6月23日までに行われた「3歳以上」の重賞競走は表3の6レースで、このうち宝塚記念(4歳の出走馬はエタリオウ1頭のみ)を除く5レースではすべて4歳馬が優勝し、なおかつ2頭以上が馬券に絡む活躍を見せている。また優勝馬のうち、レイエンダ(エプソムC)と、カイザーメランジェ(函館スプリントS)の2頭は、昨年までなら1600万条件に降級していた馬。そしてマーメイドSのサラスは現行ルールでも3勝クラスからの格上挑戦で、以前のルールなら1000万条件在籍馬だった。ほかにエプソムC2着のサラキアなど、もし降級制度が継続していればオープンには在籍していなかった馬や、1000万条件まで降級していた馬の好走が多い。

2017〜19年、平地「4歳以上」戦、年齢・条件別複勝率

表4
表4【画像提供:JRA-VANデータラボ】

 なぜこのような事態が起きているのか。それは、もともと4歳馬は降級しなくても好成績だった上に、まだ重賞に出走する3歳馬が少ないため、と考えられる。表4は2017〜19年に行われた「4歳以上」(例年おおむね1〜5月)の平地競走における年齢別複勝率で、各クラスとも4歳馬は1位、または2位となる数字を残していた。重賞競走における複勝率30.6%はトップだ。


 この「4歳以上」の時期から夏競馬になると、多くの4歳馬はさらなる成長を見せる一方、高齢馬は徐々に衰えていく。さらに降級制度の廃止でもともと通用していた4歳馬が降級しなくなったとなれば、今夏の重賞で4歳馬が大活躍していることも、まったく不思議ではない。昨年までは「クラス分けの賞金」で降級馬が決まっていただけのことで、決して力不足の馬ばかりが降級していたわけではない、と考えるのが妥当だろう。また、3歳馬の進出も2〜3勝クラスより重賞のほうが遅くなるため、例年を上回る4歳馬の好成績はしばらく続くと予想される。重賞で「過去10年の傾向」などを調べても、年齢別の成績はまったくアテにならない可能性があることには注意したい。


文:浅田知広(あさだ ともひろ)

1970年12月、埼玉県生まれ。立命館大学文学部中退後、夕刊紙レース部のアルバイト、競馬データベース会社を経て、現在はフリー。パソコンが広く普及する以前から、パソコン通信でデータ手入力方式の競馬予想ソフトを公開するなど、競馬のみならずPCやネットワークにも精通。その知識を活かし、Webや雑誌で競馬ライターとして活躍するかたわら、ネットワークの専門誌にも連載を持つ。

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