「夏の中京」馬券になる条件をデータ分析 騎手で狙うなら福永とミルコ

JRA-VANデータラボ

ダート・人気別成績

表5 【画像提供:JRA-VANデータラボ】

 表5〜8ではダートに関するデータを見ていく。表5はダートの人気別成績で、1番人気が勝率20.2%、単勝回収率50%と振るわないのは気になるところだ。対照的に2〜6番人気は総じて良好で、なかでも3番人気の勝率19.3%、複勝率48.2%は1番人気に迫る優秀な数字となっている。また、9番人気が単勝回収率157%、10番人気以下も単勝回収率107%と、穴馬の一撃にも注意したほうがいいだろう。

ダート・前走競馬場別成績

表6 【画像提供:JRA-VANデータラボ】

 表6はダートの前走競馬場別成績。やはり関西圏の阪神、京都、中京を使っていた馬の出走例が多く、なかでも前走京都は単勝回収率164%、複勝回収率111%と目を引く。その大きな要因となっているのが前走6着以下からの巻き返しで、該当馬に限ると単勝回収率201%、複勝回収率131%とさらに数字が上昇する。京都は右回りで直線平坦、中京は左回りで直線急坂と特性が異なるため、コース替わりによって逆襲する可能性があるのだろう。また、京都と同じく右回りで直線平坦の前走福島が単勝回収率134%、前走小倉も単勝回収率101%という点も押さえておきたい。

ダート・騎手別成績

表7 ※単勝回収率順は騎乗30回以上 【画像提供:JRA-VANデータラボ】

 表7はダートの騎手別成績で、上半分は着別度数順、下半分は単勝回収率順(騎乗30回以上)を示している。表3で見た芝と同じく、ダートでも福永騎手とM・デムーロ騎手が着別度数順で1位、2位を占めている。特に福永騎手はダートでも単勝回収率147%と抜群で、芝・ダートを問わず狙ってみたい存在だ。とはいえ、芝ほど両騎手が突出しているわけではなく、3位の和田竜二騎手、4位の幸英明騎手も10勝で続く。ふたケタ勝利を挙げているのはここまでで、夏の中京ダートではこの4騎手を中心にレースが展開されそうだ。

ダート・種牡馬別成績

表8 ※単勝回収率順は騎乗30回以上 【画像提供:JRA-VANデータラボ】

 表8はダートの種牡馬別成績で、上半分は着別度数順、下半分は単勝回収率順(出走30回以上)を示している。最多の7勝を挙げたゴールドアリュールは好走率も悪くはないが、回収率がひと息。むしろ、好走率でさほど差がない2位のクロフネや3位のネオユニヴァースのほうが回収率で優位に立っており、馬券的にはこれらのほうが面白そうだ。そして、さらに優秀なのが5位のシニスターミニスターで、好走率、回収率ともに申し分ない数字を記録。重賞のプロキオンSでもキングズガードが16年3着、17年1着、インカンテーションが18年2着と、産駒が3年連続で好走を果たしている。一方の単勝回収率順では、1位のキンシャサノキセキと2位のマンハッタンカフェが単勝回収率400%以上を記録。3位のプリサイスエンドも好走率が高く、この3種牡馬は特に狙ってみたい。

文:出川塁(でがわ るい)
1977年熊本県生まれ。上智大学文学部卒業後、出版社2社で競馬専門誌、競馬書籍の編集に携わり、2007年からフリーライターに。「競馬最強の法則」「サラブレ」「優駿」などへ寄稿するほか、出版社勤務時代を含めて制作に関わった競馬書籍は多数。馬券は単勝派だが、焼肉はタン塩派というわけではない。メインの競馬のほか、サッカーでも密かに活動中。

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