福永祐一が初めて嫉妬心を抱いた同世代・岩田康誠 相次いで失った後ろ盾と感じた限界
【写真は共同】
自身の才能を見極め、己と向き合い続けた男の「思考」と「決断」の軌跡。
福永祐一著「俯瞰する力 自分と向き合い進化し続けた 27年間の記録」から、一部抜粋して公開します。
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フリーになって突きつけられた自分の限界
そのうち5勝がGI(フェブラリーS・メイショウボーラー、桜花賞/NHKマイルカップ・ラインクラフト、オークス・シーザリオ、朝日杯フューチュリティS・フサイチリシャール)であり、シーザリオでアメリカンオークスを勝ったのもこの年だ。
27 年間に及ぶジョッキー人生の中でも1、2を争う華やかな年で、年間重賞勝利数とGI勝利数に関しては、最後までこの年を上回ることができなかったほどだ。
仕事は充実していたし、プライベートもさながら我が世の春。これだけの結果を出せば、さすがに先輩たちからのクスクス笑いも聞こえてこない。デビュー当時にあれだけ強烈に感じていたコンプレックスもいつしかぼんやりとしたものとなり、勢いのままにリーディングにも色気を持ち始めていた時期だ。
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