2度も投手をクビになった広陵・河野佳 「夏に、この悔しさを晴らしたい」

楊順行

マウスピース効果、発揮ならず

東邦の石川昂弥(左)に被弾し、打球の行方を見つめる河野 【写真は共同】

 なんでも、投球時にあまりに強く歯を食いしばるため、奥歯が欠けたのだとか。その歯の先端が当たって痛く、大会前まではティッシュを詰めるなどしてガマンしていた。それを知った中井監督は、「マウスピースをプレゼントするからと、歯医者に行かせたんですよ。透明なのを作ってくるかと思ったら、白いヤツでね。『吉田輝星(金足農→北海道日本ハム)君みたいにハンサムなら似合うけど、オマエに白は……』と笑いましたね」と河野とのやり取りを明かした。

 だが、そこからは練習試合などでも絶好調。マウスピースの効果は、確かにあったのだろう。126球の完封勝利に拳を握りしめた八戸学院光星戦も、むろんマウスピースをはめてのものだ。だが……東邦戦ではそのマウスピース効果も薄れたか。降板する3回途中までに4盗塁を許したことも、動揺に輪をかけた。

「足は警戒していましたが、相手の機動力にかき回され、周りが見えていませんでした。2回から切り換えていこうと思いましたが、ランナーが出てからが課題です。夏に帰ってきて、この悔しさを晴らしたい」

 広陵にとって、甲子園での10点差負けはワーストタイ(17年夏決勝・4−14花咲徳栄)。そう、このままでは終われない。

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著者プロフィール

1960年、新潟県生まれ。82年、ベースボール・マガジン社に入社し、野球、相撲、バドミントン専門誌の編集に携わる。87年からフリーとして野球、サッカー、バレーボール、バドミントンなどの原稿を執筆。高校野球の春夏の甲子園取材は、2019年夏で57回を数える。

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