オリ・山本由伸は侍投手陣の中心になれる 160キロ到達が予感される若き剛腕

BASEBALLGATE

昨季リリーフとしてブレーク

オリックス・山本由伸は将来の侍投手陣の中心になれる逸材だ 【写真は共同】

 オリックスの山本由伸は、若手中心の編成となっている今回の侍ジャパンで、梅野雄吾(東京ヤクルト)とならんで投手陣最年少となる。弱冠20歳の右腕は、プロ2年目の昨季、リリーフとして54試合に登板。4勝2敗1S、32ホールドと好成績を残した。先発転向予定の今季はさらなる飛躍が期待されている。

 宮崎・都城高では甲子園出場はなかったが、2年時には宮崎県新人大会決勝で鵬翔高相手にノーヒットノーランを達成。秋季大会では宮崎海洋高戦で5回参考ながら完全試合をマークした。高校時代から151キロを計時した剛腕は、ドラフト4位でオリックスに入団し、1年目から先発として5試合に登板。8月にはプロ初勝利をマークし、オリックスの高卒ルーキーが1軍で白星を挙げたのは1994年の平井正史(現オリックス1軍投手コーチ)以来、23年ぶりの快挙だった。

 2年目の昨季は開幕先発ローテ入りを逃したが、4月中旬に1軍に昇格。2軍での実績からセットアッパーとして起用され、ブレークした。150キロ超の速球で快進撃を続けた山本は、7月にパ・リーグでは歴代3位、10代では初となる15試合連続ホールドポイントを記録。監督推薦で自身初のオールスター出場も果たし、8月の20歳の誕生日前の時点で、NPBの10代投手では初となる30ホールドポイントも記録した。

いかなる場面でも登板可能

 今季から先発再転向となる見込みの山本だが、侍ジャパンでは昨季の実績を考慮して、終盤の重要な場面でのリリーフ起用が有力となるだろう。もともとは先発で、長いイニングの投球に課題があっただけに、球数制限のある代表戦なら先発でも戦力として計算できそうだ。いずれにせよ、先発にロングリリーフ、場合によってはクローザーと、いかなる場面でも対応できそうな右腕の存在は、チームにとって貴重な存在になることは間違いない。

 昨季の飛躍は、カットボールを習得したことが大きな要因だった。140キロ台後半のカットはセットアッパーとして大きな武器となったが、もともと変化球はカーブ、スライダー、フォークなど多彩で、カットの習得により投球の幅がさらに広がった感がある。武器であるストレートも、今年2月末の練習試合で早くも155キロを計時するなど、伸びしろ十分で160キロ到達も予感されている。いずれのポジションであれ、将来の侍ジャパンの投手陣の中心となることは間違いなさそうだ。
◆◆◆侍ジャパンシリーズ2019 日本vs.メキシコ◆◆◆
3月9日(土) テレビ朝日系列(全国ネット) 18:56〜21:54 生中継 
※21:54〜BS朝日にてリレー中継 ※試合終了時はハイライト
https://www.tv-asahi.co.jp/baseball_japan/#/

3月10日(日) TBS系列(全国ネット) 19:00〜20:54 生中継 
※20:53〜BS-TBSにてリレー中継
http://www.tbs.co.jp/samurai-japan/m0211.html
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