3強態勢も東西メイン記者◎は1頭に集中 イメージ覆すその馬とは、阪神JF座談会

競馬専門紙「優馬」

東西本紙がまたも一致 ◎はクロノジェネシス

東西メイン記者の◎が一致したクロノジェネシス(撮影:日刊ゲンダイ) 【(C)競馬専門紙「優馬」】

デスク「今回もまた東西の本紙担当の◎が2戦2勝のクロノジェネシスで一致したんだな」

中邑「デビュー戦も着差以上の強さでしたが、2戦目の前走がまさに圧巻の内容でした。スローな流れを内で巧く立ち回ったとはいえ、最後に流して上がり32秒5はなかなか出せる数字ではないですからね。翌日の古馬準オープンとの比較でも、同じ超スローの中で勝ちタイム、上がり3ハロンともに上回っているのは、高く評価すべきです」

武井「その前走の2・4着馬はすぐに500万勝ちを果たしていますし、3着馬も札幌2歳Sでコンマ3秒差4着と好走していた馬ですからね。相手に恵まれたわけではないですし、重賞勝ち馬にも何らヒケは取りません。スタートが上手で、前走のような立ち回りができるセンスも持ち合わせているのなら、距離短縮もコース替わりも全く問題はないでしょう」

西田クロノジェネシスは、マイル戦が初めてとなる点がやはり鍵になりますが、阪神の外回りなら十分に対応できると思いますね」

那谷「強いて気になる点を挙げれば、バゴ産駒ってことになるんだけど、初戦のラスト2ハロンが11秒5−11秒1。アイビーSも最後は手綱を緩めて11秒0−11秒1というのは、血統的なイメージを覆す相当なキレ味だよ。末脚勝負になりやすい阪神マイルなら、素直に信頼していいよな」

加茂「デビュー前の調教から好感触をアピールしていた北村友騎手も“2戦とも期待通りの勝ちっぷり。チャンスはありますよ”と、自信タップリやったし、無傷で女王の座に就く可能性も十分ありますわ」

久光「僕はアルテミスS2着のビーチサンバで勝負になると見ています。最後は展開を味方に一気に伸びた勝ち馬に差されたとはいえ、前を掃除して一旦は完全に抜け出した内容は勝ち馬以上と言えるのではないでしょうか。アルテミスSはもともと好相性のステップな上に、今年はレース史上最速タイムでの決着ですから、そこで最も強い競馬をした馬を素直に信頼したいですね」

須藤ビーチサンバの前走は離れたところから並ぶ間もなく差し切られたもので、馬体を併せる形になっていたら違った競馬になったと思いますよ。同じステップレースでも、アルテミスSはファンタジーSよりもメンバーが揃っていましたし、2戦を異なるレース運びで好走できたのはセンスの良い証拠で、どんな形でも大崩れはなさそうなタイプ。阪神マイルを経験済みなのも強味になるはずですね」

広田「陣営もまた“初の長距離輸送も無事にクリアして中身の濃い競馬ができた。仕掛けてからの反応が良かったし、負けて強しの内容だ”と、前走を振り返ってました。全兄が朝日杯FS勝ちのフサイチリシャールという血統背景も見逃せませんね」

伊利「血統面での魅力と言えば、やはりタニノミッションを置いて他にないでしょう。ウオッカ産駒にして初めての新馬勝ち、しかも上がり3ハロン33秒4は、兄姉たちがいまだマークしたことのない数字です。父がダンジグ系スプリンターのインヴィンシブルスピリットに替わったことにより、素直に母の非凡な瞬発力を受け継いだと言えますし、大仕事をやってのけそうな予感がしますよ」

須藤「前走は前が壁になって正味1ハロンだけの競馬で、しかも追ったのは僅かの間だけでしたからね。兄や姉は一本調子のタイプですが、それに比べると乗りやすそうな印象も受けますね」

目黒「辻野助手も“今までのウオッカの仔たちの中では、明らかにタイプが違う感じで、反応の良さがセールスポイント”とのことでしたし、“デビュー前は、少し追い不足気味。それでああいう勝ち方ができたので素質はかなりのレベルです。さすがに今回は強い馬が出てきているので簡単ではないでしょうが、抽選を潜り抜けたように、『持っている』感はある馬ですよ。ひょっとするかもという感じはありますね”と、期待を寄せてましたね」

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著者プロフィール

競馬専門紙「優馬」のスペシャル競馬サイト。トレセンや競馬場という現場で記者やトラックマン達が仕入れてきた生情報を元に、予想記事やコラム記事を掲載しています。さらに、競馬ファンのニーズに対しダイレクトに応えていくようなコンテンツも展開。

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