連載:Jの未来を担う高校生たち

「ハンパない」活躍に期待したい点取り屋 前橋育英の榎本、青森山田の檀崎に注目!

川端暁彦
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大迫勇也に続く選手は現れるか!?

大会の最多得点記録を持つ大迫。対戦相手が発した「ハンパない」という言葉が彼の代名詞となった 【写真は共同】

「大迫ハンパない!」

 後の「流行語」が生まれたのは、今から10年前のこと。日本代表のセンターFWを張る大迫勇也が鹿児島城西高校の一員として出場した第87回高校サッカー選手権においてだった。

 ノックアウト方式で試合数も対戦相手もバラバラになるのが高校選手権。「得点王」という結果そのものは、個人の能力を評価する材料としてそこまで大きなものではない。よく「選手権の得点王は〜」という言説も耳にするが、そもそもこうした大会における得点数というのはかなり水物なのだ。

 だが、この大会の大迫はさすがにレベルが違った。対戦相手は初戦から青森山田、続いて大阪桐蔭と続く紛れもない激戦区。しかし決勝までの全試合得点(10ゴール)で歴代最多記録を更新した。ここまで抜きん出ていると、得点数と能力が比例しないなんて言えるはずもない。得点がすごすぎて余り注目されていないが、10アシストも記録しており、まさに「ハンパない」活躍ぶりだった。

 もちろん大迫は選手権が始まってから急にハンパない選手になって出世していったのではなく、大会開幕前の時点で鹿島アントラーズに加入が決まっている有力選手だった。彼に続く選手が出てくるかどうかを「探す」のは、高校サッカー選手権における大きな楽しみだろう。今回はまず、プロ内定選手の中から彼と同じ点取り屋、エースの役割を背負う選手たちに注目してみた。
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著者プロフィール

1979年8月7日生まれ。大分県中津市出身。フリーライターとして取材活動を始め、2004年10月に創刊したサッカー専門新聞『エル・ゴラッソ』の創刊事業に参画。創刊後は同紙の記者、編集者として活動し、2010年からは3年にわたって編集長を務めた。2013年8月からフリーランスとしての活動を再開。古巣の『エル・ゴラッソ』をはじめ、『スポーツナビ』『サッカーキング』『フットボリスタ』『サッカークリニック』『GOAL』など各種媒体にライターとして寄稿するほか、フリーの編集者としての活動も行っている。近著に『2050年W杯 日本代表優勝プラン』(ソル・メディア)がある

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