1位指名される12選手を徹底予想! 西尾×小関×福田ドラフト鼎談
社会人で成長した齋藤
Hondaの齋藤は社会人にステージを移してから成長。ツーシーム、カーブなどを操り、スターターとしての能力を高めている 【写真は共同】
西尾 去年と今年の春先の評価だったら、僕は1位だなと思ってたんですけど、都市対抗ではボールが完全にシュート回転してて、良くなかったんですよね。いい投手はいい投手だと思うんですけど。それでも社会人ナンバーワンは齋藤だと思ってます。
小関 140キロくらいのツーシームですかね? あのボールはいいですよね。三振取るのはあの球ですよね?
西尾 あれはいいですよ。カットボールもありますし、カーブも3、4回くらいから投げるんですよ。きちんと1試合組み立てられます。大学の時は速いだけだなと思ってたんですが、生田目もそうですけど社会人で成長したなって思いますね。
ーー1位の12人に唯一齋藤の名前を挙げなかった福田さんはどうですか?
福田 都市対抗が良くなかったからねぇ。大舞台で力を出せなかったっていうのがちょっと残念で、それがあったから外してしまったんですけど。それでも、13番目か14番目には名前が挙がる選手ですよ。
小関 投球フォームが最初から最後まで常に少しずつ、ちょっとだけ開いてるんですよ。そこが気になりますね。なんとなく、ヤクルトから日本ハムに行った杉浦稔大にかぶるんですよ。もうちょっとピシッと締まってくれればいいんですけど、146、7キロのストレートが全部抜けているイメージなんですよね。
西尾 抜け球はちょっと目立ちますよね。
ーー齋藤のプロでの成功イメージは誰になりますか?
小関 日本ハムの高梨裕稔かなぁ。
西尾 タイプ的にはそんな感じですね。高梨よりは齋藤の方が馬力はありますけどね。
齋藤のピッチング動画
小関 大学選手権でピッチャーへの内野安打で一塁まで3.59秒で駆け抜けたんですよ。あれは速かったですねぇ。足は今年の候補で一番ですよ。
西尾 肩もめちゃくちゃすごいですよ。
小関 イニング間の外野同士でのキャッチボールを見ると、普通は抜けた感じでほわっとした山なりのボールを投げるじゃないですか? でも辰己はちゃんとフォームをつくって低い弾道でズバッと投げるんですよ。これからピッチャーやるのかな? って思うくらいに(笑)。
西尾 僕も最後まで迷ったんですけど、やっぱりバッティングにクセがあるんですよね。プロに行ったら1年目は苦労するだろうなとは思います。運動能力はすごいので、当たった時はすごい飛びますけど。
小関 長打力もつきましたよね。前はミート中心っていう感じでしたけど。
ーーそこまで小関さんが評価しながら12人に入らなかったのはなぜでしょう?
小関 大学の先輩の金子侑司が西武にいるでしょ? 評価が似てるんですよ、金子と。金子もモノになってますけどね(金子は2012年3位指名だった)。
ーーソフトバンクの柳田タイプといった評価のされた方が多いように思いますが、成功イメージは金子でしょうか?
小関 金子そのものだと思います(笑)。
福田 藤原は柳田みたいになる気がしますけどね。辰己はプロでは1、2番タイプかなっていう気がしてます。
西尾 体はそんなに大きくないんですよね? 178センチの68キロですか。
小関 体重が68キロというのが気に食わないんですよね。
西尾 大学生にしては細いですよね。
ーー「トリプルスリーも狙える」との評価も見かけますが、そういうタイプのバッターではない?
西尾 丸の例もあるので分からないですけど。野間峻祥(広島)の方がイメージは近いんじゃないでしょうか。大学時点での評価は僕は辰己より野間の方が上だと思いますけど。
小関 丸みたいに体づくりができるかですよね。丸は体がすごいじゃないですか。
アマチュア野球の逸材を追って全国各地で取材活動を行う福田氏、西尾氏、小関氏(写真左から)に集まっていただき、2018年のドラフト候補について語ってもらった 【スポーツナビ】
※次回は10月24日掲載予定です。