“ファミリー感”を武器に狙うは初制覇
HCに聞く、○○はうちがNo.1 川崎編

「勝負の年」を迎える谷口光貴に期待

4シーズン目で「勝負の年」を迎える谷口光貴
4シーズン目で「勝負の年」を迎える谷口光貴【(C)B.LEAGUE】

 昨シーズンの川崎ブレイブサンダースは、“激戦区”B1東地区で41勝19敗(3位)。ワイルドカードで出場したチャンピオンシップでは、クォーターファイナルで千葉ジェッツと対戦し、1勝2敗で敗れた。優勝したアルバルク東京、2位の千葉ジェッツも同じ東地区だったが、レギュラーシーズンの対戦成績は、この2クラブに対しいずれも3勝3敗。第3戦にもつれ込んだクォーターファイナルを勝ち上がっていれば、「Bリーグ初制覇」があり得たかもしれない。


 川崎はBリーグがスタートする前年、NBLラストシーズンの覇者であり、Bリーグ元年もファイナル進出を果たした強豪クラブ。昨シーズンも優勝候補の一つに挙げられていたが、少し遠のいてしまった感がある。


 その理由に関して北卓也HCは、「スターターの負担が大きくなってしまいました。いわゆる『セカンドユニット』の得点力不足。ディフェンスはよく頑張っているのに、藤井(祐眞)のところでやっと点が取れるくらい。誰が出ても点が取れるように、その部分は底上げしなければ」と振り返る。


 来シーズンに向け、期待する選手を挙げてもらうと、「みんなに期待していますが、谷口(光貴)は4シーズン目で勝負の年。昨シーズンも名前を挙げましたが、正念場というか、プレータイムも伸びていてアピールのチャンスなんです。“いいね”と思わせてほしい」と期待を寄せた。

“追い風”になりそうなルール改正

 また、新たに加わった2人の外国籍選手についても聞いてみた。


「バーノン(・マクリン、208センチ/104キロ)は得点能力もありますが、ディフェンスを含めたインサイドの働きに期待しています。シェーン(・エドワーズ、201センチ/100キロ)はオールラウンドプレーヤーでセンスを感じます。昨シーズンに比べると、フィニッシュまでのバリエーションが増えそうです」と、北HCは練習中の彼らの動きに目を光らせ、好感触を得ているようだ。


 チーム力の「底上げ」は順調のようだが、川崎にとってさらに追い風になりそうなのが、オンザコートルールの改定だ。外国籍選手は常にオンザコート「2」となり、外国籍選手2人と帰化選手1人、計3人の出場が認められる。昨シーズンの終盤、ニック・ファジーカスが日本国籍を取得したが、日本代表での活躍によって、Bリーグよりも前に、他クラブに強烈なインパクトを与えたのは間違いない。


 しかし、キャプテンの篠山竜青、シューターの辻直人が代表活動のため、前述のファジーカスも、手術後のリハビリのためにチームへの合流が大幅に遅れる。チーム作りに支障はないのだろうか。


「代表の2人はコンディションを見ながらになりますが、ニックは順調に回復しています。全員がそろうのは開幕の1週間から10日くらい前でしょうか。序盤は厳しいかもしれませんが、毎年のことなので、あまり心配していません」と言うように、彼らへの信頼は厚い。

アリーナ全体がひとつになる心強い応援

 主力選手の安定感、若手選手の成長ぶり、新外国籍選手への期待感――川崎はやはり総合力では今シーズンも間違いなく、優勝候補の一角を占めるだろう。


 最後に、リーグ「ナンバーワン」だと誇れるところを北HCに聞いてみた。すると、面白い答えが返ってきた。


「“ファミリー感”ですね(笑)。これまでのファンに加え、新たなファンが増えています。フロントの努力が一番だと思いますが、ファンの皆さまにサポートしていただけるのはありがたいです。


 われわれが全力でプレーするのは当然ですが、そこにアリーナ全体がひとつになった応援が加わるので心強く感じています。昨シーズンのクォーターファイナル、完全アウェーを覚悟していた船橋アリーナ(ホーム)で湧いた“KAWASAKI”コールはうれしかったですね」


 運営会社がDeNAグループに代わり、さらにヒートアップするアリーナの様子が想像される。心強いサポート、熱烈な応援を受け、新たなスタートを切る川崎ブレイブサンダースは、今シーズンこそ“Bリーグ初制覇”を達成しそうだ。

『hangtime』編集部

B.LEAGUEを中心に、AKATSUKI FIVE(日本代表)やストリートボールまで、日本のバスケットボールの魅力を、わかりやすい記事とデザイン性の高い誌面でお届けする、新しいバスケットボール専門誌。Issueごとに独自の視点で特集を組み、興味深い企画で構成。

スポナビDo

イベント・大会一覧

日本オリンピック委員会公式サイト

JOC公式アカウント