ジョシュアが序盤の劣勢跳ね除け勝利 ヘビー級“米英頂上決戦”へ前進
来年4月に4団体統一戦を見据える
期待通りに“準決勝第1試合”を突破したジョシュア(左)。見据えるのは来年4月のヘビー級4団体統一戦だ 【Getty Images】
「これまでにいろいろ言い合ってきたが、責任のなすりつけあいをするつもりはない。4月13日への準備はできているよ」
ジョシュアは試合後にそう語り、次のリング登場は19年4月に予定していると明言した。彼が“いろいろ言い合ってきた”相手とは、米国が誇る怪物パンチャー、ワイルダーに他ならない。フューリーが勝ち上がっても英国限定で盛り上がるが、全世界を巻き込むにはジョシュア対ワイルダー戦は必須ファイトと言える。
ジョシュアは22戦全勝(21KO)、ワイルダーは40戦40勝(39KO)と両者の戦績だけでもインパクト十分。米英決戦という側面もあり、この試合が成立すれば15年のフロイド・メイウェザー(米国)対マニー・パッキャオ(フィリピン)以来の世界的な注目を集めるイベントになるだろう。両者ともにパワーともろさを兼備するがゆえに、試合内容も激しいものが期待できる珠玉の一戦である。
ファンが熱望するメガファイトの可能性は?
現WBC王者のワイルダーとは「戦わなければいけない」と話すジョシュア。ファンが望むメガファイトは実現するのか? 【Getty Images】
WBA、IBF、WBO王者はそう述べていたが、12月の試合でのワイルダーの勝利は予定調和ではない。15年に統一王者だったクリチコに11年ぶりの黒星をなすりつけた英国人のスキルとアウトボクシングは厄介。心身のトラブルで今年6月まで長いブランクを作ったが、復帰後2戦をこなしたフューリーがコンディションを取り戻した場合、再びの“ジャイアント・キリング”の可能性は出てくる。
そんなシナリオを阻むべく、ワイルダーは脚を使うフューリーに必殺の右をたたき込めるか。そして、その後に続くジョシュアとの面倒な交渉で、4月か、遅くとも秋までの決戦をなんとかまとめることができるか。筋書き通りに運ばないのは業界の常だが、ワールドワイドな注目度を誇るヘビー級で真の王者決定戦が成立することの価値は莫大。当初は筆者も両者があと1、2戦を挟むのも悪くないように思っていたが、米国でも放送コンテンツとしてのボクシングがあらためて注目されているこのタイミングで、ファンの期待通りのメガファイトが挙行されることの意味は計り知れない。
だとすれば、これから約1年強が勝負。すべては一撃必倒の拳を持つ2人の巨人たちにかかっている。クライマックスの予感とともに、現代のヘビー級戦線はまもなく巨大なハイライトを迎えようとしているのだろう。