U-18侍J「最高の仲間と優勝目指す」 結団式で18名の精鋭がアジア一へ抱負
2大会連続アジア一を狙うU−18侍ジャパン(左から小園、中川、八田団長、永田監督、吉田) 【スポーツナビ】
結団式に先立って、U−18侍ジャパン・八田英二団長(高校野球連盟会長)、U−18侍ジャパン・永田裕治監督(前報徳学園監督)、主将を務める中川卓也(大阪桐蔭)、2年連続選出の小園海斗(報徳学園)、秋田県勢103年ぶりの決勝進出に貢献した吉田輝星(金足農)が記者会見を行った。
「日本の高校野球のレベルは高い」
八田会長 今年もいよいよU−18アジア選手権が近付いてきました。18名の精鋭たち、素晴らしいメンバーを選ばせてもらいました。みんな宮崎で活躍してくれると思います。2年前は台湾・台中で行われ、優勝を飾ることができました。今回も18名のメンバー、永田監督をはじめ、いろいろな強力なスタッフが力を合わせて優勝を目指したいと思います。
――メンバーに期待することは?
八田会長 ご存知のように今までは彼らは別のチームでプレーしていました。今回18名を選んで、即製のチームになります。その中で短い期間ですが、相互に心を通い合わす、そしてお互いチームワークと言うか、チームのために心をひとつにしてアジア選手権に臨んでいただきたいことが彼らに期待することです。
前回もアジア選手権で優勝を飾ることができました。日本の高校野球のレベルの高さは定評があると思っています。普段の彼らの練習を、そして今までの経験を十分に生かして、アジア選手権で優勝目指してほしいですし、私は優勝を確信しています。
そのためにも永田監督がいろいろなアイデアを出して、周りも適切な指示を出してもらえると期待しています。
――18名のメンバーについて?
永田監督 今日で合宿2日目ですが、本当に良く動いてくれていると思います。昨日は初日ということもあって、まだ名前を呼ぶのも、また技術もままならないことがありましたが、本日の練習は動きも良くなりましたし、非常に頼もしく感じましたし、また活躍してくれるものと期待しています。
――チームのキーマンは?
永田監督 投手は(甲子園の)決勝戦を戦った柿木(蓮)君、吉田君の両投手のがんばりが必要です。と、同時に今回は2名しか選出していませんが、国際大会では左投手の出来が大きなウエートを占めると思いますので、板川(佳矢)君、山田(龍聖)君の活躍も必要かなと思っています。
打者としては昨年の経験者、藤原(恭大)君、小園君。この経験者が日本チームでいかに核になってくれるかが大きいと思います。
――登壇している3選手への期待は?
永田監督 小園君は経験者ですので、打順は何番にするかこれから決めていきますが、小園、藤原とリードオフマンとして日本チームを攻守に引っ張っていってほしいと思います。中川君は主将に指名しましたが、1人に頼らず、今日あたり副将を決めますが、協力してチームをひとつにしていってもらいたい。そして、吉田君。この夏非常に活躍しましたが、彼との出会いは6月に彼を見に行ったことから始まっています。本当にこの大会がんばったということで、まずは疲れをとって、本番で活躍してくれることを切に期待しています。
「日の丸の重みを力に代えたい」
中川主将は「この前まで日本一を争うライバルだったが、今は最高の仲間たち」と語る 【スポーツナビ】
小園 昨年も着させてもらったんですが、ものすごく重みを感じています。昨年も経験しているので、その経験したことをみんなに伝えていけたらと思います。
中川 日の丸を背負うことはすごく重みを感じることもあるんですけど、国を代表して戦うことなので、その重みをしっかり力に代えてしっかりがんばっていきたいと思います。
吉田 当然日の丸を背負うことで重みはありますけど、そこは自覚と責任を持ってしっかり優勝に貢献したいと思います。
――自分の長所は?
小園 僕の長所は積極的なプレーと、野球を楽しんでやることです。
中川 自分は大阪桐蔭でもU−18でもキャプテンをやらせてもらえることになったので、その主将力を発揮できるように、チームに貢献できるようなキャプテンでありたいと思っています。
吉田 自分は強気なピッチングが持ち味だと思っているので、たくさんピッチャーがいるので、自分の全力を出せるところまで出していきたいと思います。
――自分以外の登壇している2人のメンバーについては?
小園 中川君は主将力があってチームをまとめてくれる存在なので、ものすごく期待をしています。吉田君は甲子園でもすごく活躍していたので、その活躍をこの大会でも発揮してほしいというか、チームに貢献してほしいと思います。
中川 まず小園は走攻守3拍子そろっていて、お手本になるような、見本になるような存在です。吉田は甲子園の決勝で対戦して凄い球を投げていたので、決勝戦まではライバルだったんですけど、次から仲間として一緒に優勝したいと思っています。
吉田 小園は守備範囲が広いので、ピッチャーとしてたくさん助けてもらえる場面があると思います。中川はキャプテンという立場でみんなをまとめる力があるので、中川1人の力に頼らずに自分たちもがんばっていきたいと思います。
――アジア選手権に向けて意気込みを?
八田会長 それぞれ18人が心をひとつにして、日の丸を背負うことは若い青年にとっては重い使命かもしれないですが、友情を大事に臨んでいただきたいと思っています。
永田監督 私も久しぶりに日の丸を背負って野球をすることになりました。以前は2年連続コーチの立場で日の丸を背負いましたが、今度は監督という立場でアジア選手権の優勝を目指して、18名のみんなとコーチの方々やスタッフの方々と協力していいチームを作って、それを結果に結び付けたいと思っています。
小園 昨年も経験させてもらっているので、昨年の悔しさをもってがんばりたいと思いますし、その悔しさをもって、先輩方に今回の優勝を報告できるようにしたいです。
中川 この18名は今までは日本一を争ってきたライバルだったんですけど、今回はU−18日本代表として仲間になったので、勝ちへのこだわりを持って、勝ちに貪欲に、ひたむきに優勝目指してやっていきたいと思っています。
吉田 全員が集まって目指す場所は一緒なので、全員でコミュニケーションをはかりながら優勝目指してがんばりたいと思います。
「今回は投手力を強化」
永田監督 今日は初めてサイン確認を含めてのシートバッティングをしましたので、今日の状況を見ながら、またいろいろ試したいと思っています。今日の打順を基本線にしたいとは考えています。ただ、明日の先発投手はまだ決めていません。これからのミーティングの中で相談します。ただ全投手、短いイニングで使いたいなと思っています。
※合宿2日目のシートノックで、1番・小園、2番・峯(圭汰)、3番・中川、4番・藤原、5番・根尾、6番・蛭間(拓哉)、7番・野尻(幸輝)、8番・小泉(航平)、9番・奈良間(大己)のオーダーで練習した。
――日の丸を背負ったときの気持ちは?
吉田 今までのたくさんの努力がやっと結ばれたなという感情を持ちました。高校のユニホームとは違って、国を代表している人間なので、そこは自覚と責任を持ってやりたいと思いました。
――背番号16へのこだわりは?
吉田 特にないです(笑)。
――今回のチームの一番の強みは?
永田監督 まず攻撃は走力を兼ね備えているところ。そして投手力を強化しましたので、投手は内野を守れる選手も入れますと9人入っています。点数を取って最少失点で逃げ切りたいと思います。あとはチームワークをひとつにして優勝できるようにもっていきたいです。チームワークとコミュニケーションで、粘りの野球をしたいと思っています。