例年以上に相次ぐ“駆け込みトレード” 2018プロ野球途中入団・支配下登録リスト

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パ・リーグ

西武に加入したヒース(写真左)は広島でのプレー経験もある救援右腕。優勝争いに向けて、さらなる期待がかかる 【写真は共同】

<埼玉西武>
#68 ヒース(投手:5月15日、BCリーグ・富山より加入)
#44 小川龍也(投手:7月23日、中日よりトレード)
#42 マーティン(投手:7月31日、レッドソックス傘下3Aより加入)

 10年ぶりのリーグ制覇を目指す西武は手薄な救援陣を補強した。ヒースは14、15年に広島でプレーした経験を持ち、3シーズンぶりのNPB復帰。西武加入後は主に8回を任されており、18試合登板で3勝5ホールドをマーク。威力のある速球を武器に奪三振率も10を超えており、さらなる活躍に期待したい。小川は中日から金銭トレードで加入。貴重な左のサイドハンドとして、ブルペンの運用に貢献しそうだ。また、レッドソックス傘下3Aの右腕・マーティンの獲得も発表され、31日に入団会見を行った。

<北海道日本ハム>
#56 藤岡貴裕(投手:7月27日、ロッテよりトレード)

 藤岡は3球団競合の末、ドラフト1位でプロ入りを果たした左腕。ロッテ時代はシーズン6勝がキャリアハイと期待に応えたとは言い難く、近年はリリーフに回っていた。今季も1軍では登板なく、2軍で13試合マウンドに立ったのみ。今回のトレードを契機に、東洋大時代の快腕ぶりが戻ってくるのか。栗山英樹監督をはじめ、首脳陣の起用法に注目が集まる。

<福岡ソフトバンク>
#30 市川友也(捕手:4月19日、日本ハムよりトレード)
#19 ミランダ(投手:7月17日、マリナーズ傘下3Aより加入)
#69 美間優槻(内野手:7月25日、広島よりトレード)
#42 松田遼馬(投手:7月27日、阪神よりトレード)
#10 大竹耕太郎(投手、7月30日、育成選手から移行)

 シーズン中に最も“補強”を行ったのがソフトバンク。開幕直後、故障禍に陥った捕手陣にベテランの市川を加え、7月に投手3人と内野手1人を新たに獲得した。メジャー通算13勝の実績を持つミランダは、26日の2軍戦で2回7失点の炎上。8月初旬に予定されていた1軍デビューが白紙となってしまった。

 広島とのトレードで加入の美間は強肩強打の三塁手。「ポスト松田宣浩」の候補に名乗りを上げている。阪神よりトレード加入の松田遼はかつて「藤川球児の再来」と称された快速球が武器。地元・九州で花を咲かせたい。育成4位ルーキーの大竹は2軍で無傷の8連勝をマークした左腕。投手では珍しい背番号10が逆襲への使者となれるか。

ロッテへトレード加入した岡は井口監督の機動力野球を体現し得る存在だ 【写真は共同】

<千葉ロッテ>
#39 岡大海(外野手:7月27日、日本ハムよりトレード)

 井口資仁監督1年目のロッテは若手の登用に舵を切る中、右の外野手の岡をトレードで獲得。ドラフト1位の藤岡を放出してまでの獲得に、並々ならぬ思いが透けて見える。開幕から不動のセンターだった荻野貴司が右手人差し指骨折で長期離脱。足を使える岡の加入でそのショックを最小限に留められるかもしれない。なお、岡は29日の西武戦で「7番・センター」として移籍後初スタメンに入り、4打席すべて四死球で出塁とチームに貢献している。

<オリックス>
#91 岩本輝(投手:7月9日、BCリーグ・福井より加入)
#42 ローチ(投手:7月11日、ホワイトソックス傘下3Aより加入)
#22 高城俊人(捕手:7月11日、DeNAよりトレード)
#2  白崎浩之(内野手:7月11日、DeNAよりトレード)
#93 佐野皓大(外野手、7月31日、育成選手から移行)

 オリックスは4年ぶりのCS出場へ向けてバッテリーを中心に補強した。岩本は11〜16年の6年間、阪神でプレーした右腕。27日の日本ハム戦で3シーズンぶりの1軍登板を果たした。ローチは来日後2試合に先発。勝敗は付いていないが、防御率3.38とまずまずの成績だ。DeNAとのトレードで加入した高城と白崎のうち、先に1軍の切符をつかんだのは白崎。主に対左腕用のスタメン要員として起用されている。高城はまだ1軍からお呼びがかかっていないが、自慢の強肩を発揮できる舞台を待ちたい。また、育成内野手だった佐野の支配下登録も決定。同時に外野手への転向も発表されている。

<東北楽天>
#91 久保裕也(投手:5月5日、育成選手から移行)
#94 石橋良太(投手:7月27日、育成選手から移行)

 いわゆる「松坂世代」の久保は、昨年患った右手血行障害の影響で、今季は育成選手からのスタートだった。それでも5月に支配下登録を受けると、7月28日のソフトバンク戦で今季初勝利をマーク。勝ち越しのピンチをしのぐなど、1回2/3を無失点に抑えた。3年目右腕の石橋はルーキーイヤーに1軍で6試合登板。久保と同様、今季は育成選手でスタートとなったが、支配下登録を勝ち取った。平石洋介監督代行は「いいシュートを持っている」と期待をかけているだけに、1軍のマウンドに戻る日も近いかもしれない。

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