後半戦にブレイク期待の逸材は? セ・パの行方を左右する「+α」の選手たち
若獅子2人&鷹の緊急補強の助っ人
各方面から素材の良さを評価される西武・今井。初勝利後は苦しい登板が続いたが、巻き返しを期待したい 【写真は共同】
10年ぶりのリーグ優勝を狙う首位チームにはもう一人、ルーキー右腕の伊藤翔(西武)も後半戦での飛躍が期待される。高校卒業後に独立リーグで結果を残してプロ入りした19歳右腕は、春季キャンプから高い評価を受けて開幕1軍入り。1軍では4月、5月で計8試合に中継ぎ登板して防御率3.00だったが、それ以降は2軍で主に先発として腕を磨き、ここまで10試合で3勝1敗、防御率3.51。6月28日のロッテ戦では7回無失点の好投を見せるなど、確実に進歩を遂げている。過去、優勝したチームには、後半戦になって若手投手が救世主的な働きを見せることが多々あった。その役割に立候補したいところだ。
福岡に降り立つ予定の前マリナーズのキューバ左腕、ミランダ(ソフトバンク)も鍵を握る存在になりそう。昨季、メジャーで31試合に登板し8勝を挙げた実力者。150キロを超えるストレートを武器に先発、リリーフともにこなせるという触れ込み。ここまで苦しんでいる昨季日本一王者が、7月に入ってからの緊急補強で“首位猛追”を狙っている。
待たれる怪物の1軍舞台再挑戦
その他では、清宮の高校時代からのライバルである安田尚憲(ロッテ)にも注目。2軍ではここまで72試合に出場して打率2割5分2厘、4本塁打、35打点。まずは2軍でしっかりと自分の形を作ることが大事になるだろう。さらにイースタンで8本塁打を放っている大卒1年目の岩見雅紀(楽天)にも期待。5月と6月に1軍昇格した際には計14打数無安打で8三振の“扇風機”だったが、東京六大学で高橋由伸・田淵幸一に次ぐ歴代3位の通算21本塁打を放った爆発力は他の打者にはないもの。清宮ばかりに話題をさらわれることがないよう、“清宮以外”の打者にも頑張ってもらいたい。