後半戦にブレイク期待の逸材は? セ・パの行方を左右する「+α」の選手たち
花咲徳栄コンビ&巨人の助っ人コンビ
初勝利のウイニングボールを手にし笑顔の広島・高橋昂也(左)。3連覇へのブースターとなれるか 【写真は共同】
その高橋の花咲徳栄高時代の1学年下の後輩である清水達也(中日)にも飛躍を期待したいところ。高卒ルーキーながら6月28日のヤクルト戦でプロ初登板し、7回の1イニングを無失点、バレンティンから三振を奪う上々の1軍デビュー。7月3日の阪神戦では1回を3安打2失点と打ち込まれたが、同12日のフレッシュオールスターでは1イニングで2三振を奪って三者凡退でピシャリ。チームではプロ2年目の藤嶋健人(中日)が出番を増やしているが、甲子園優勝投手である清水もチャンスを掴んでもらいたい。
助っ人にも注目だ。来日1年目のヤングマン(巨人)は、外国人枠の影響で開幕から2軍暮らしが続いていたが、ファームで12試合7勝2敗、防御率1.43と出色のパフォーマンスを見せると、ようやく7月1日の中日戦で1軍初登板を果たし、いきなり8回3安打無失点で8奪三振の圧巻の投球。続く同6日のヤクルト戦でも6回8安打ながら2失点にまとめて2戦2勝。ダイナミックな投球フォームからの落差のあるカーブを武器に、後半戦の救世主となる予感を漂わせている。さらに来日2年目で7月上旬に支配下登録されたばかりのメルセデス(巨人)も、7月10日のヤクルト戦で初登板初先発して5回無失点で来日初勝利。ベールを脱いだ秘密兵器が、逆転Vへの切り札になるかも知れない。
大卒1年目のスピードスター&高卒1年目のスラッガー
神宮を本拠地とする2人にも注目したい。大卒6年目、27歳の谷内亮太(ヤクルト)は、今季1軍で12試合15打数2安打の打率1割3分3厘と結果を出せていないが、2軍では50試合184打数63安打の打率3割4分2厘で、目下イースタンリーグの首位打者を走る。後半戦で“化ける”ことができるか。そして、ドラフト1位の高卒ルーキー、村上宗隆(ヤクルト)。2軍で73試合に出場して打率2割8分7厘、10本塁打、49打点、13盗塁と早くも結果を残し、安打数、盗塁数ではリーグトップ。フレッシュオールスターでは4番に座って存在感を見せた男の早期1軍デビューに期待が高まる。
その他、2軍で12本塁打を放ち、6月29日のヤクルト戦でプロ初安打をマークした和田恋(巨人)の飛躍や、フレッシュオールスターでバックスクリーン弾を放ってMVPを獲得した石垣雅海(中日)の1軍初安打&初アーチも期待したいところだ。