【交流戦直前通信簿】12球団の明と暗 広島が3連覇へ快走!? パは混沌

ベースボール・タイムズ

リーグトップタイの7勝を挙げて広島の首位快走に貢献している大瀬良(左) 【写真は共同】

 3月30日の開幕から約2カ月が経ち、各球団がシーズンの約3分の1の試合を戦い終えた。29日からは交流戦に突入するが、その前にセ・パ両リーグのここまでの戦いぶりを整理し、「明」と「暗」を振り返っておきたい。

チーム力の賜物で首位を走る広島

 今季のセ・リーグの大きなテーマは「広島の3連覇なるか」である。過去にセ・リーグを3連覇以上した球団が巨人しかないこともあって高いハードルなのは間違いないが、ここまでは開幕3連勝スタートから着実に白星を重ね、4月24日からの5連勝で2位以下に水を開けながら首位を快走。交流戦前までの45試合で27勝17敗1分の勝率6割1分4厘で、2位の阪神に4ゲーム差を付けている。

 最大の「明」は、大瀬良大地だろう。開幕ローテ順では3番手だったが、ここまで9試合に先発してリーグトップタイの7勝(2敗、防御率2.34)をマーク。4月29日以降は自身5連勝中で、そのうち2試合が完投勝利と内容も文句なし。余裕のあるマウンドさばきを見せ、カープ伝統の“三文字エース”然たるピッチングを披露している。その他、岡田明丈、中村祐太の頑張りが目立つが、チーム全体を見ると決して万全という訳ではなく、チーム打率2割5分4厘、チーム防御率3.69は、過去2年(2016年:打率2割7分2厘、防御率3.20、2017年:打率2割7分3厘、防御率3.39)と比べて大きく数字が悪化している。過去2年断トツだったチーム盗塁数(2016年:118盗塁、2017年:112盗塁)も、今季はここまでリーグ5位の26盗塁に留まっている。

 この状態でも勝てているのが「チーム力」の賜物ではあるが、不安の残るリリーフ陣を筆頭にチームとしてはまだまだ付け入る隙がある状態。その分、勢いを付けることに成功した過去2年の交流戦(2016年:11勝6敗1分、2017年:12勝6敗)同様に、ここからの3週間の戦いが3連覇への大きなカギを握ることになる。

阪神は貧打も強力先発陣で2位浮上

 その広島を追いかける他の5球団は、いわゆる団子状態だ。2位の阪神は、5月に入って12試合連続1ケタ安打&10試合連続3得点以下という貧打ぶりで5位にまで転落したが、先週の2カードで5連勝と一気に浮上し、貯金2の状態で交流戦を迎える。だが、依然としてチーム打率2割3分1厘、145得点は、ともにリーグ断トツの最下位。防御率2点台前半のメッセンジャー、秋山拓巳の2人に加え、左腕の岩貞祐太、若手の小野泰己、高橋遥人らが顔を並べる先発投手陣は頼もしいが、これ以上の浮上を狙うならばやはり投打が噛み合う必要がある。

 3位は勝率5割の横浜DeNAだ。開幕6試合1勝5敗だったが、破竹の8連勝を飾って一時は首位に躍り出た。しかし、4月下旬以降からは波に乗れない1カ月を過ごした。エースとして期待される今永昇太が2戦2敗、防御率9.00と大誤算。ここに来て主砲・筒香嘉智が完全復調気配で、ルーキー左腕の東克樹も4勝&防御率1.84と躍動中。京山将弥、飯塚悟史といった新星が交流戦で活躍すれば面白い。

 5月中旬から2位を守って首位追撃態勢を整えていたはずの巨人は、甲子園で3タテを食らって4連敗で4位転落となった。投手陣ではエース・菅野智之が開幕直後の不振から抜け出し、山口俊も4完投と奮闘。打線では坂本勇人が高レベルの首位打者争いに加わり、岡本和真が打撃3部門(打率3割3分9厘、9本塁打、33打点)でリーグ5傑に入る活躍を見せているが、個人成績をチームの勝利へとうまく繋げることができていないのが現状だ。

広島に勝ち越すなど中日は台風の目

 5位の中日は、一時は2位グループに大きく離されたが、借金2まで巻き返した。復活ロードを闊歩中の松坂大輔に加え、先発のガルシア(6勝1敗、防御率1.69)、中継ぎの鈴木博志(22試合3勝1敗9ホールド、防御率2.11)、打線ではアルモンテ(打率3割6分3厘、8本塁打、34打点)と新戦力が活躍。首位・広島に7勝5敗と唯一勝ち越すなど、台風の目とも言える戦いを続け、5位ではあるが2位とは2ゲーム差の位置に付けている。

 苦しいのが東京ヤクルト。断トツの最下位だった昨季からの巻き返しを狙っているが、ここまで17勝26敗1分の最下位。復活した山田哲人に青木宣親が加わり、坂口智隆が絶好調の打線は魅力タップリだが、懸念していた通りに投手陣が不安定で、チーム防御率4.54は昨季の4.21よりも悪い。ただ、それでも5位中日とは3.5ゲーム差。交流戦でさらなる“混セ”を演出することは十分に可能だ。

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著者プロフィール

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プロ野球の”いま”を伝える野球専門誌。年4回『季刊ベースボール・タイムズ』を発行し、現在は『vol.41 2019冬号』が絶賛発売中。毎年2月に増刊号として発行される選手名鑑『プロ野球プレイヤーズファイル』も好評。今年もさらにスケールアップした内容で発行を予定している。

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