中垣内「スローガンは『ノーリミット』」 2018年度バレー全日本男子始動会見
中垣内監督「石川に関しては状態を見て決定していく」
石川に関して、中垣内監督は「状態を見て決定していきたい」と発言 【坂本清】
彼はイタリアリーグで週末までプレーしていましたので、それほど悪い状態ではないと考えています。腰とひざ、彼の持っている持病的なものの状態があまり芳しくないという状況です。当然ながら、(ネーションズリーグの)大阪大会には準備をして出てくれることを期待していますが、状態を見て決定していきたいと考えています。
――今年度、速いバレーボールを目指すという話があったがファンにここを見てほしいという具体的なポイントはあるか?
たとえばネーションズリーグなどでは、グラチャンと同様、レベルの高いチームと多数試合をすることになります。それは世界選手権も同様ですが、苦戦することが多くあろうかと思います。われわれは昨年、グラチャンで苦戦をする間もなく終わってしまった、自分たちの力を出さずじまいで終ってしまった反省から、いるメンバーでベストな戦いをしたいと思っています。抽象的で分かりにくい言い方かもしれませんが、あっさりとやるのではなくて、同じ強いチームとやる時にぶつかっていく負けない気持ちというか、泥臭いというのか、そういうバレーを展開していきたいと思っています。それがわれわれの経験となり、糧となっていくのではないかと思います。
――先ほどトススピードを速めると言っていたが、どうしても近年、速めると打ちにくくなるという問題を抱えていると思う。打ちやすさとトススピードの兼ね合いをどのように考えているか? また、キャプテンを1年で変えてしまったが、20年までやっていくのか、1年で変わるのか?
トススピードに関してはおっしゃる通りで、速さを追いかければ打つ方は難しくなりますので、速いトスを上げれば上げるほどセッターの技術も要求されるというところで、バランスを取るのが難しい。課題の1つです。速くすれば速くするほど打つ方も上げる方も技術が高く要求されます。そのためにトス練習にかなりの時間を割いて、トスを練習しています。
それから、やみくもに速さを追いかけるというわけではなくて、人に合わせたものであるべきだと思っています。高いものしか打てない選手については、ある程度高いものになるだろうし、速いのもさばいていける選手にはそうなるだろうと考えています。いずれにしても、できるだけブロックがそろわない状況で打つというのは、1つの有効なアイデアだと思いますので、そこについては昨年はあまり強く求めてきませんでしたけれども、今年は少し昨年より速く、というイメージでいます。
キャプテンについては、昨年、深津をキャプテンにしましたけれども、深津をキャプテンに選ぶときに、セッターをキャプテンにしたくないなというのもありました。というのは、セッターはコートの中で次の展開を考えないといけない、相手方のブロックを見てオフェンスを考えるという役割で、審判のところに質問に行っている場合ではない。
こういったこともあって、セッターをキャプテンにすることについての是非、話し合いがあったんですけれども、そんな中で彼は非常によくやってくれましたし、彼のした仕事についてはすごく評価しています。今年はいったんそれを外して、セッターに専念してもらおうと考えたこと、キャプテンについてはこのままいくか分かりません。毎年、変えていくかもしれません。さまざまな経験を選手に積ませていくという意味でも毎年変えていく方法もあろうかと思います。まだ決めているわけではありません。
――なぜ柳田選手をキャプテンに選んだのか?
昨年1年間、選手をずっと見ていた中で、彼については私が想像していたよりも、そういう質を持っているなと判断したからです。
――速いバレー、速いトスを目指すということだが、目指そうと思った理由は?
具体的にこれがあったから速くしていくということではないですが、トスを計測していった中で、自分たちが感じる通り、スピードにはちゃんと表れていたなと。昨年もある程度、速いトスを上げていると思っていましたが、引き続き継続していくということです。劇的に速くしようということではなく、昨年より少し速くしていこう、段階を追って強化していく中の1つだと思います。
――速めていく理由を教えてほしい。
われわれは真ん中からの攻撃がないと、真ん中に集中してもらわないと、サイドが大きくないので、生かしきれないということもあって、真ん中の攻撃は速くあるべきだと考えています。
――トスのスピードは真ん中のクイック&パイプだけであって、サイドについてはそうではないと。
いえ、サイドも若干速めています。サイドも若干速めたパスにしています。
――その意図は?
昨年1年やったことで、上積みできる実力がついただろうということだと思います。
――日程の関係でアジア大会と世界選手権で編成を2つにするということだが、普通に考えると、世界選手権はベストのメンバーを選び、入らなかった選手でアジア大会ということかもしれないが、2編成の意図はあるか?
当然ながら、世界選手権のメンバーは2020、東京五輪で中心になってくるメンバーであろうと思います。それ以外のメンバーの中で、こういう言い方はあまりよくないのかもしれませんが、ベストのメンバーをアジア大会に連れていきたいと考えています。
――特に、今回の候補の中に若い将来有望な選手が何人かいるが、そういう選手をアジア大会の方で使って経験させる、試してみるということに重点を置くという考えはあるのか?
もちろん、あります。先ほど言った瞬間思ったのですが、プラス、若い時代を担っていくメンバーの強化にも(アジア大会を)あてていくつもりです。
柳田「(キャプテン就任は)良い刺激になった」
今年度からキャプテンを務める柳田(8)。「しっかりとまとめられるようにしていきたい」と意気込んだ 【坂本清】
――まず柳田に質問。あらためてキャプテンとしてこの場に立った気持ちは?
(ユニホームの)番号の下に線が入ることで、気持ちもあらためて引き締まりますし、こういった立場でバレーボールができるというのは、なかなかないことなので。自分がこのチームのために何ができるかということを考えながら、しっかりとやりたいと思います。
――どこでキャプテンに指名されたのか。また指名されてどう思った?
監督がドイツにいらっしゃった時に直接会う機会があったので、その時に明言というわけではなかったと思いますが、少し僕を刺激してくるような形で言ってくださったなと思っています。
――その時に指名されるかなという感じはあった?
正直、その時はそこまで考えていなくて。自分のプレーが成長しているところを見せたいと思っていたので、少し驚きはしましたけれど、いいタイミングで言ってもらったなと思っていて、その瞬間は良い刺激になったと思います。
――新シーズンが始まるが、あらためてどんな思いでキャプテンとして、選手として臨みたいか。
今シーズンは昨年よりもネーションズリーグ、そして世界選手権とアジア大会もありますし、すごくタイトなシーズンになると思っています。コートに立っている6人だけでなく、(メンバー入りの)14人、代表チーム全員で戦えるように、しっかりとまとめられるようにしていきたいと思っています。
藤井 今シーズンは昨シーズンに比べて、サイドのトスのテンポを速くすることにチャレンジします。トスを速くすればするほど、ミスのリスクは高くなってくるので、その中でも安定感というのをしっかり求めてやっていきたいと思います。また、今シーズンの男子の大会は、日本でやるのは大阪での3試合しかありませんので、ファンの皆さんにも試合を現地で観戦してもらいたいと思います。よろしくお願いします。
関田 このチームで自分の強みをしっかり発揮できるように、しっかりと準備していきたいと思います。ネーションズリーグでは、1点を取りにいく姿勢をぜひ見てもらいたいと思います。よろしくお願いします。
井手 昨シーズンはいろいろな大会を通して、非常に良い経験をさせてもらえました。しかし、五輪でメダルを取るような強豪国には勝利できていないので、そこに勝利するにはやはり自分たちの力を100パーセント出してはじめて互角になる。そこからが勝負だと思うので、まずは自分の力を100パーセント出せるように、準備していきたいと思います。
古賀 われわれは今シーズン、すごく可能性を秘めたメンバー構成になっていると思いますし、その一員としてこの場に立てていることを非常にうれしく思います。ただ、自分たちは可能性を秘めているだけですので、日々の練習だったり、試合でのポイントポイントが、自分たちの成長への糧となっていくと思います。チームが前だけを向いて成長できるよう、僕自身もまい進して頑張っていきたいと思います。
浅野 今シーズンは若い選手も加わって、さらに強くなっていくと思いますので、日々の練習から全力でプレーして、世界の強豪国に勝てるように、しっかり頑張っていきたいと思います。個人としては、自分の強みをしっかり出す中でも、ウイングスパイカーで登録されていますので、攻撃の部分で頑張っていきたいと思います。
西田「ここからは1秒たりとも無駄にできない」
初選出の西田は「これからの時間は本当に1秒たりとも無駄にできない」と気を引き締めた 【坂本清】
ここにいらっしゃっている方でも、僕が最年長といいうことに違和感を感じている方はいらっしゃるんじゃないかなと思います。若返りになっているチームの中で、練習とかは1度、4月に合宿をさせてもらいましたけれど、ポテンシャルの高い若い選手ならではの迫力、そういったところに日々刺激をもらって、僕も負けていられないなという思いでやっていました。
――若い選手にいろいろなことを教えていく立場だと思うが。
このチームで自分は何ができるのかというのを日々、自問自答しながらやっているんですけれど。どういったことをアクションとして起こせるのかというのは、正直分からないところもありますが、やっぱりここにいる選手よりも、数多くの経験は積んできていますし、いろいろな思いもしています。そうした中で、自分の今できる100パーセントのことをしっかり準備をして、チームから求められた時にしっかりその役割を果たせるように頑張っていきたいと思ってます。
――ファンに一言。
東京五輪に向けて、年々バレーボールの注目度が高まってきていると思います。そこで私たち選手がやらなければいけないことは1つ。しっかり結果を残して、見てくださっているファンの皆さんが期待してくれるような試合を、1日1日やっていくことが大切だと思うので、それに向けてチーム一丸となって前を向いて進んでいきたいと思います。
――続いて西田に質問。緊張しているように見えるが、初めて代表に呼ばれたことについてはどう思うか?
すごく緊張しています。自分は今まで、この台をテレビの向こう側から見ていたので、この台に立っているということにすごく感謝していますし、それによって自分のポテンシャルといい、経験をもっと豊富にしていかないとダメだと思います。これからの時間というのは本当に1秒たりとも無駄にできないので、もっと経験豊富にして頑張っていきたいと思います。
――合宿に参加してどうだった?
やはり自分はこの世界に入ってから全然時間も経っていないんですけれども、そんな時に全日本の合宿に参加させていただいて、そこで自分はどんなパフォーマンスをしたらいいのか、どんなアピールをしたらいいのかということを、日々考えながらやっていました。
1度、気持ち的に落ちたこともあったんですけれど、その時に皆さんがどんなアドバイスをしてくださるのかと考えたときに、やっぱり自分がどういう行動をしていかなければいけないのかというのをあらためて考えてみると、やはりまだ足りないものがいっぱいあった。なので、それをこの合宿期間中、大会前に修正して自分の良いパフォーマンスができるようにしてきたいと思いました。
――合宿で大変だったことは?
自分はちょっとコミュニケーションを取るというのが、皆さんに比べると少ない部分はあって、そこでまずは壁を感じました。また身長が低い分、どういう技術をもって相手に攻撃をしていかなければいけないのかという部分を日々考えながらやっていくと、今まで使っていなかった体力を使うようになりました。今まで自分は楽をしてバレーをしていたんだということに気付いたので、これからは楽をしないようにやっていきたいと思いました。
李 昨年同様、サーブとスパイクを武器にして、勝利を第一に頑張っていきたいと思います。よろしくお願いします。
石川「アピールするチャンスを作れたことが収穫」
「1日でも早く回復して、合流できるように頑張りたい」と語った石川 【坂本清】
今シーズンははじめから試合に出ることができたので、よりコミュニケーションを取ることができて、より自分をアピールするチャンスを自分で作れたかなというのが、一番の収穫だと感じた部分だと思います。
――逆に課題だと感じたことは?
もっともっとコミュニケーションを取らないといけないと思いますし、技術も全然足りない。そこは全日本を通して成長できればいいと思っています。
――ネーションズリーグは欠場するとのことだが、心配しているファンにメッセージはあるか。
ここ(全日本)に合流できているので、そんなに問題はないと思っています。1日でも早く回復して体を作って、合流できるように頑張りたいと思います。
大竹 今シーズンは昨シーズンの悔しさを経験したことを力にして、しっかりと1シーズン戦っていきたいと思います。また僕自身しっかりと、この1年間で成長できるように戦っていきたいと思うので、よろしくお願いします。
山内 代表4年目になったので、自分から積極的に発信していきたいですし、チームに良い影響を与えていきたいと思います。
――続いて伏見に質問。久しぶりの代表復帰だが、どう思うか?
正式に呼ばれたのが約4年前だと思うんですけれど、気が付けば自分より若い選手がたくさんいる環境でやらせてもらえている。僕自身は今年27歳になるんですけれど、若い選手がいる中で気持ちもフレッシュにやらせてもらえているので、良い刺激をもらっています。
――このメンバーの中で、どんなアピールをしたいか。
日本チームの課題でもあるブロック力を求められていると思いますので、それを戦術的に機能させていくために、僕自身ももっと勉強して貢献できればと思います。
――ネーションズリーグに向けての目標は?
久々の国際試合なので、あまり考えず全力で戦っていきたい。このチームで最高の結果が出せるように、頑張っていきたいと思います」
高橋 今回の大会で自分にしかできないこと、求められている役割をしっかり考えてやっていきたいと思いますので、よろしくお願いします。
高野 昨シーズン、代表に初めて入ったんですけれど、試合に出ることはできなかったので、その悔しさを糧に今シーズンは試合で結果を残して、このメンバーで必要な存在となれるように頑張っていきたいと思います。