シュヴァルグランの前に現れた難敵とは 淀の長距離決戦、天皇賞(春)記者座談会

競馬専門紙「優馬」

軽くは扱えない日経賞組 穴ならこの馬

デスク「重要なステップと言えば、日経賞もそうだよな。最近3年の好走例こそないものの、4年前には上位3着までを独占しているし、今年は準オープン勝ち上がり組のワンツー決着でも侮れないだろ」

瀬古「中でも勝ったガンコですね。障害戦への転身も視野に入れてレース条件をガラッと替えた江坂特別から、覚醒したかのような快進撃での重賞制覇。日経新春杯での3着は52キロの軽ハンデでしたが、当時56キロで2着だったロードヴァンドールを、前走では同じ斤量を背負って退けたんですから、確かな成長を示したと言えるでしょう。未知となる距離についても、他馬のマクリに全く動じず自分のペースを守れた前走の操縦性の高さがあれば対応できるはずですし“本当にいい体つきになった。この枠ならレースがしやすいし、あとはジョッキーに任せるだけ”とは松元茂師。9年前にアルナスラインで2着惜敗した師にとって、挑戦できる最後の年にリベンジのチャンスが来たと言えますね」

小野智「私は2着だったチェスナットコートの方を。まずは勝ち馬以上に有利な枠を引けたことと、掛かる気性でもなくレースが上手なので距離が延びても全く問題ない点ですね。とにかくドンドン力を付けていて、私と同じピッチピチの4歳馬ですから、今年のメンバーなら足りていいですよ」

デスク「智美の場合は洋服が…って、コレ、前にも言ったな」

久光「過去を紐解いても、内枠の馬が穴をアケるレースですし、チェスナットコートは、外から迫った前走の内容も優秀でしたからね。大一番で一発を打てる蛯名騎手、というのも怖いですよ」

細川チェスナットコートは、奥手のタイプで、陣営にももう少し時間が必要と思われていた馬ですが、イメージよりも早い出世は嬉しい誤算でしたね。この中間は短期放牧を挟みましたが、帰厩後は週を追うごとに良化して態勢も整っています。初体験となる京都で2度の坂越えも、プラス材料となりそうですよ」

武井「僕が◎シュヴァルグランの相手として本線に考えたのはトーセンバジルです。昨年の秋も、新潟記念の凡走から京都大賞典でシュヴァルグランに先着したほど一変しましたからね。叩いて確実に変わるイメージのある馬ですから、侮れませんよ」

「陣営によると、前回、内にモタれていた点は“最後は競馬への集中力が途切れたから。久々もあるだろうが気持ちの面も大きいよ”とのことで“今思えば久々という感じも多少はあったし、香港帰りの前回より全ての面でアップを見込める調整はできた”のなら、当然変わってくるでしょうね。さらには“昨年より力を付けているし、鞍上の手腕に期待している”とも。脈はありそうですね」

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競馬専門紙「優馬」のスペシャル競馬サイト。トレセンや競馬場という現場で記者やトラックマン達が仕入れてきた生情報を元に、予想記事やコラム記事を掲載しています。さらに、競馬ファンのニーズに対しダイレクトに応えていくようなコンテンツも展開。

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