福島牝馬Sの穴馬のパターンとは? 過去10年、逃げ・先行馬が波乱を演出
ローカル・小回り巧者による激しい戦い
過去10年の福島牝馬Sの好走馬(11年の新潟開催を除く)
表1 【画像提供:JRA-VANデータラボ】
ただし、別のレースとの結びつきは物凄く強い。それが中山牝馬S。福島牝馬S好走馬の前走レース・成績を記しているが、大半の馬が該当している。好走馬27頭中18頭もの馬が前走で中山牝馬Sを使っていた。同レースの再戦と言うべき性質のレースであり、同組の取捨は当然重要となる。
ただ、そうした傾向というのはすでに多くのファンに認知されているようだ。前走中山牝馬S組の好走馬は多い反面、配当妙味はほとんどなくなっている。二けた人気馬が激走しているケースはポツポツとあるのだが、09年のヤマニンメルベイユ以外は、中山牝馬S組ではないレースからのステップとなっている。
16年に15番人気で優勝したマコトブリジャールは前走愛知杯で18着、同3着のオツウは前走六甲S12着。リラヴァティやフィロパトールは前走1600万クラスで敗れていた。大穴となるだけに前走着順が悪いケースが大半だが、特定のレース・クラス・条件を経ているケースが良いなどというパターンは見当たらない。
福島牝馬Sを二けた人気で激走した馬
表2 【画像提供:JRA-VANデータラボ】
あと、フィロパトールは条件クラスの福島芝で十分な勝ち鞍があった。織姫賞などを勝っており、コース実績という意味で十分だった。あとは過去にオークスで2着の実績があったピュアブリーゼが、ここで激走している。
さらに脚質的にも特徴があった。表1をあらためてみると、穴馬は逃げ・先行馬が大半。09年アルコセニョーラ以外は、3〜4コーナーを1〜2番手で通過しているケースが多いことがわかる。前々でレースができそうな馬が穴馬の候補となる。