ルメール早くも出た“三冠”宣言! アーモンドアイ驚異の鬼脚で桜の女王に

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アパパネを上回るレースレコード

ルメール騎乗のアーモンドアイが驚異の末脚を繰り出し桜花賞V 【スポーツナビ】

 JRA3歳牝馬クラシックレースの第一冠、第78回GI桜花賞が8日、阪神競馬場1600メートル芝で行われ、クリストフ・ルメール騎乗の2番人気アーモンドアイ(牝3=美浦・国枝厩舎、父ロードカナロア)が優勝。後方2番手から上がり3F33秒2の鬼脚で大外を一気に突き抜け、桜の女王の座に就いた。良馬場の勝ちタイム1分33秒1は、厩舎の先輩アパパネの記録を0秒2更新する桜花賞レコード。

 今回の勝利でアーモンドアイはJRA通算4戦3勝、重賞は今年1月のGIIIシンザン記念に続き2勝目。騎乗したルメールは桜花賞初勝利、同馬を管理する国枝栄調教師は2010年アパパネ以来の同レース2勝目となった。

ルメールは桜花賞初制覇、国枝調教師はアパパネ以来の2勝目 【スポーツナビ】

 一方、1番人気に支持された石橋脩騎乗の2歳女王ラッキーライラック(牝3=栗東・松永幹厩舎)は1馬身3/4差の2着。さらに半馬身差の3着には川田将雅騎乗の3番人気リリーノーブル(牝3=栗東・藤岡健厩舎)が入った。

「ライバルはいませんでした」

「三冠を考えてしまう」とルメールは早くも三冠制覇を意識 【スポーツナビ】

「トリプルクラウン(三冠)を考えてしまいますネ」

 ルメールが早々と宣言してしまうほどに、強烈過ぎるほどの勝ちっぷりだった。いや、ジョッキーだけでなく、見ているファンも“三冠”の文字が頭に浮かんだのではないか。まさに独壇場とはこのことだ。

「今日はライバルはいませんでした。アーモンドアイだけのレースでした」

 道中は後方2番手。スタートの出があまり速くない同馬だけに、この位置はある程度想定内だったか。対する無敗の2歳女王ラッキーライラックは好スタートから最内枠を生かして好位3番手のイン。こちらは教科書通りの絶好ポジションにつけている。道中のこの位置取り。ルメールはどう見ていたのか。

「ラッキーライラックはパーフェクトスコアでまだ負けていない馬。本当はマークしたかったんですが、枠順が遠すぎました(アーモンドアイは7枠13番)。だから、自分のレースをしようと思いました」

石橋脩完ぺき騎乗も「勝ち馬に一瞬で来られた」

アーモンドアイの“鬼脚”に2歳女王ラッキーライラック騎乗の石橋脩(右)もお手上げだった 【スポーツナビ】

 4コーナーに差し掛かってもまだ後方2番手のまま。一方、ラッキーライラックは馬群に包まれることもなくスムーズに追い出し先頭へ。直線入り口では確かに、無敗の桜花賞馬誕生へのお膳立てが整っていた。しかし、それを大外からひっくり返したのがアーモンドアイだった。それも一瞬で――。ラッキーライラック鞍上の石橋脩が振り返る。

「満を持して追い出すことができたんですが、勝ち馬に一瞬で来られてしまいました。ラッキーライラックとしては時計的にも走っていますし、力を出し切れたと思います。ただ、今日は勝った馬が強かったですね」

 あれだけ完ぺきな強さを見せてきた2歳女王と、それをエスコートしてきた騎手もお手上げとならざるを得ないほどの末脚。JRA発表の資料によれば、アーモンドアイの上がり3ハロン33秒2に対し、2番目に速いタイムが4着トーセンブレスの34秒2だった。その差はなんと1秒。数字の上でもいかにアーモンドアイがケタ違いの脚を繰り出したかが分かるというものだ。ルメールが言う。

「体も大きくなってパワーアップしていましたね。反応も早くなっていました。去年はまだちょっと反応が遅かったんですが、今日は直線に向いてすぐに素晴らしい反応をしてくれましたし、すぐに“勝てる”と思いました。今日は僕は何もしていません。ラスト300メートルは“まっすぐ走って”と思っていただけです(笑)」

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