ドバイWCデー今年も日本馬に勝算あり!? 「世界の合田」が見どころを紹介!

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ドバイワールドCは米国、欧州、UAEと多士済々

16年のJBC以来、勝ち星から遠ざかっているアウォーディーだが、堅実な走りは健在。米国勢の牙城を崩すことができるか? 写真は2016年JBC。(C)高橋正和 【netkeiba.com】

 昨年は、アロゲートとガンランナーのワンツー決着。アメリカから超一線級が参戦すれば、どうしたって好走しないわけがない。今年の見どころはウェストコーストだ。トラヴァーズSはぶっチギり。さすがにアロゲートと比較するのは酷だが、ガンランナー級の力は優にある。

 アメリカからはもう1頭、BCディスタフを勝ったフォーエバーアンブライドルドも参戦する。昨年は3戦3勝の負け知らずで、古馬牝馬チャンピオンとなった。牝馬だが当然、侮れない。

 フランスのタリスマニックは昨年のBCターフ勝ち馬。普通ならばシーマクラシックなのだが、こちらへ使ってきた。前走は地元シャンティイのダルシャーン賞で初のオールウェザーながら完勝。じつは昨年のBCターフで渡米した際、デルマーのダートでの調教の動きが抜群に良く、そのときから翌春はドバイワールドCへと考えていたとのことだった。少なくとも、思いつきの参戦ではない。

 地元の馬では、昨年のUAEダービー馬サンダースノーが2月のマクトゥームチャレンジラウンド2を制して有力視されていたが、そのサンダースノーをスーパーサタデーのマクトゥームチャレンジラウンド3で破ったのがノースアメリカだ。トラックレコードでの勝利で、一躍注目馬の1頭となっている。

ドバイシーマクラシックは欧州勢と日本勢の対決

日本馬に好相性のシーマクラシックに出走するレイデオロ(写真左)。不覚を取った京都記念からの復権なるか? 写真は2017年ジャパンC。(C)下野雄規 【netkeiba.com】

 出てくれば、ちょっとどの馬も敵いそうになかったイギリスのクラックスマンが回避したため、ヨーロッパの1番手は凱旋門賞2着のクロスオブスターズとなった。この馬なら日本勢も十分に太刀打ちできる。

 ゴドルフィンはクロスオブスターズの他、前哨戦のドバイシティーオブゴールドを勝ったホークビルも送り込んできており、この馬もまた侮れない存在だ。3歳時にエクリプスSを勝った後は2000m路線で頭打ちになっていたが、2400m路線に転身して成績は安定。調子もようやく上がってきたのか、休み明けで明らかに本番を意識した作りながら、トラックレコードで勝ち切ってきた。

 不気味なのは、マイケル・スタウト調教師がポエッツワードをこちらに使ってきたことだ。愛、英のチャンピオンSを連続2着した2000m路線の強豪の1頭で、2400mでも勝ち鞍はあるが、あえてターフではなくシーマクラシックというのはそれなりの成算があるはず。鞍上のフランキーも含めて怖い1頭だ。

ドバイターフは日本対UAEのチーム戦のような様相に

昨年、無念の鼻出血取消をしたリアルスティールには昨年のリベンジと、日本馬によるドバイターフ3連覇の期待がかかる。写真は2016年ドバイターフ。(C) 高橋正和 【netkeiba.com】

 日本からも実績のある馬が5頭出走するが、1番人気はゴドルフィンのベンバトルになりそうだ。前哨戦のジェベルハッタは2着に敗れたが、これは馬群の外を回って先頭に立つ横綱相撲をしたところ、ノーマークのブレアハウスにインから出し抜けを食らったもの。最も強い競馬をしたのはベンバトルだった。

 そのブレアハウスはベンバトルと同じゴドルフィンの馬だが、他にもゴドルフィン陣営はこのレースに多数を出走させる見込みだ。エイダン・オブライエンもランカスターボンバーを出走させるが、個人的にはここでは少し力が足りないと見ている。ウォーディクリーも追加招待されたが、いずれにしろ、このレースは日本対UAEのチーム戦のような様相を呈しているといっても過言ではないだろう。

 日本馬はどの馬も決め手があるので期待できるが、とくにリアルスティールの鞍上には若き名手、ミカエル・バルザローナが騎乗する。どう乗ってくるのか、楽しみに見守りたい。

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