日経賞1番人気馬オッズに興味深い傾向 単勝1倍台の過剰人気は黙って消し?

JRA-VANデータラボ

単勝2.0〜2.9倍馬の日経賞成績

表4 【画像提供:JRA-VANデータラボ】

表4では単勝2.0〜2.9倍の馬を具体的に調べてみることにした。すべて1番人気馬であり、09年のネヴァブション以外は日経賞で連対を果たした。同馬は前走AJC杯で1着。すでに07年の日経賞で勝利した実績があったが、09年は人気を裏切った。1番人気に限らず、前走AJC杯の好走馬は、ここではどうもよくない印象だ。

それ以外の馬は前走有馬記念組が多く、しかも連対を果たしていた。この部分だけを見ると、先ほど挙げた単勝1倍台の馬たちよりも優秀であることがわかる。ある意味、日経賞での好走も自然な結果だ。前述のルーラーシップやゴールドアクターが過剰人気だったのではないかと言ったのは、このような理由からだ。つまり、1番人気で信頼できるのは前走有馬記念で連対していた馬、ということになる。

単勝5.0〜6.9倍馬の日経賞成績

表5 【画像提供:JRA-VANデータラボ】

 その他、有力と挙げた単勝5.0〜6.9倍の馬も具体的に見ていこう。15年のクリールカイザーは前走AJC杯を勝利していたが、ここでは10着と敗れた。先ほどのネヴァブションと同じパターンとなる。同じG1でも前走JC組はレインボーラインとディーマジェスティが凡走。有馬記念で4着と善戦していたマリアライトが好走している。

 年明けの重賞では日経新春杯や京都記念組ならば相性が良く有力。アドマイヤデウスとトウショウナイト、ウインバリアシオンが連対を果たしている。特に京都記念から巻き返すパターンに注意だ。

文:小田原智大(おだわら ともひろ)
1975年6月、東京生まれ。早稲田大学商学部卒業後、業界紙記者を経て、(株)レイヤード入社。ライター&エディターとして活躍。JRA-VANデータの配信初期から、いち早くデータ競馬の有効性に着目する。05年5月より「競馬 最強の法則WEB」にて、障害戦を除く全重賞レースの傾向と対策、予想を展開。「オッズパーク ダートグレードデータ作戦」では、地方競馬の重賞の攻略にも取り組んでいる。仕事の関係でなかなか競馬場には行けなくなったが、年に1、2回行くローカル遠征が楽しみ。

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