フラワーC波乱を呼ぶ穴馬の資格とは? 特に注目したい前走脚質と馬体重

JRA-VANデータラボ

過去5年のデータから好走馬、穴馬の特徴を探る

 今週は中山、中京、阪神と3競馬場で土日に4鞍の重賞が行われる。土曜中山のメインレースは芝1800mの3歳牝馬限定重賞・フラワーC。昨年のファンディーナの快勝劇は記憶に新しいところだ。ただ、桜花賞へ向かうにしては時期が遅く、賞金を加算したい上がり馬が多く出走するために波乱の要素もある一戦だ。今回は2013年以降の近5年のフラワーCのデータから好走馬の特徴や穴馬の資格を探っていきたい。なお、データ分析にはJRA-VAN DataLab.とTARGET frontier JVを利用した。

フラワーC近5年の上位3着以内馬一覧

表1 ※2014年は2着同着 【画像提供:JRA-VANデータラボ】

 まず表1は近5年の上位3着以内馬一覧。13・14年は勝ちタイムが1分50秒以上と掛かっているが、近3年は1分48秒7〜49秒4と速めの時計でおさまっている。1000m通過も61秒台、レース上がりも35秒台半ばと共通しているのが近3年の特徴だ。

 コーナー4回の中山芝1800mらしく毎年先行馬が好走しており、近3年は4コーナー先頭の馬が3着以内に入っている。先週の中山牝馬Sでもカワキタエンカが逃げ切り勝ちを決めたように、ペースが速くならなければ前に行った馬が好走しやすいコースだ。ただし、近3年はアースライズ、ウインクルサルーテ、シーズララバイといった人気薄の差し馬が穴をあけている点は注目しておきたい。

 人気面では1番人気馬が昨年のファンディーナら近3年続けて勝利している。ファンディーナは道中2番手から楽に抜け出して5馬身差の圧勝を決めたが、2着には8番人気シーズララバイが激走。3着ドロウアカードとクビ差の4着にも12番人気馬が入っており、1番人気馬が勝利しても波乱の目がある一戦といえる。近5年でも毎年6番人気以下の伏兵が1頭は馬券に絡んでいる。

フラワーCの前走クラス別成績(過去5年)

表2 【画像提供:JRA-VANデータラボ】

 続いて表2は前走クラス別成績。勝ち馬5頭はいずれも新馬、未勝利、500万下と下のクラスを使ってきた馬から出ている。なかでも前走500万下組は昨年のファンディーナら最多の3勝をあげており、15年1・3着、一昨年2・3着、昨年1〜3着と最近の活躍が目立っている。前走未勝利組からは一昨年のエンジェルフェイス、前走新馬組からは13年サクラプレジールがそれぞれ勝利し、初勝利を挙げたばかりでも通用するレースだ。

 逆に前走G3、G1を使われた重賞組の不振が顕著だ。前走G3組は14年2着マイネグレヴィル(前走京成杯5着)のみで、近3年は好走馬なし。これら前走重賞組は上位人気にはなるものの、期待外れのことが多いことを示している。

表3 【画像提供:JRA-VANデータラボ】

 表3は好走馬が多い前走500万下組の前走着順別成績。黄色で強調したように前走1着馬が14年バウンスシャッセ、15年アルビアーノ、昨年のファンディーナと3勝をあげている。ファンディーナはその後勝利していないが、バウンスシャッセとアルビアーノはその後も重賞勝ちをおさめている。連対率・複勝率も非常に高く、単勝回収率・複勝回収率ともに100%を超えている。

 また、近2年は前走6〜9着のゾーンから一昨年3着ウインクルサルーテ、昨年2着シーズララバイと穴馬が激走している。両馬は前走芝2000m以上のレースを使われて、今回距離短縮での激走となった。

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