ダノンプレミアム“1強”体制着々と 余裕の大外回し完勝で一冠早くも王手!
福永、逆転へ前向き「修正点見つかった」
初めて土をつけられたワグネリアンだが、福永は皐月賞での逆転に前向きだ 【写真:中原義史】
「レース前は気負っていましたけど、競馬に関しては言うことがなかったですね。ゲートも上手に出てくれましたし、これまでの中で一番折り合いもついてリラックスして走ってくれました。最後はレース前に気負っていた部分と、相手が2歳チャンピオンでしたからね。この馬も改めて力のあるところを見せてくれたと思います」
そう振り返る福永に悲壮感の色はない。返し馬をまともにできないくらいのレース前のイレ込み具合は確かにダノンプレミアム以上の課題とも言えるが、レースではそれ以上の手応えを得ることができたのだろう。また、ジョッキー、トレーナーともに「エンジンのかかりが遅い」ことをもう1つの課題として挙げており、それは小回りの中山向きではない脚質なのかもしれないが、本番は多頭数の18頭。少頭数の今回と違って思わぬ激流ペースになる可能性は十分にあるし、そうなれば、この弥生賞でメンバー唯一の33秒台の末脚を繰り出したワグネリアンの破壊力が活きることになる。
「連勝は途切れてしまいましたけど、ここを1回使ったことで次は精神面でも落ち着いてくれると思います。皐月賞と同じコースを使ったことで修正点も見つかりましたし、次に向けて修正していく上ではいい経験になりましたね。厩舎スタッフとコミュニケーションを取りながら、いい形で本番を迎えられればと思います」
どこまでダノンプレミアム包囲網を厚くできるか
中山2000メートルを2回続けて好走したジャンダルム、本番では武豊の“マジック”にも期待 【写真:中原義史】
こうして見ると、ダノンプレミアムの1強体制は着々と進んでいることは確かだと思うが、もうこれで決まり、としてしまうのはつまらない。続くスプリングS、若葉S、毎日杯の結果も合わせて、どこまでダノンプレミアム包囲網を厚くできるか。今年の牡馬クラシックロードはそれが焦点となりそうだ。
(取材・文:森永淳洋/スポーツナビ)