武井壮「最も難易度が高い」と認定! 全てが新しいパラアイスホッケー

スポーツナビ

パラアイスホッケーに挑戦した武井壮さん 【スポーツナビ】

 激しいボディコンタクトの応酬から、「氷上の格闘技」と呼ばれるアイスホッケー。パラスポーツにおいても、「パラアイスホッケー」という競技名でパラリンピックに正式採用されており、まもなく開幕する平昌大会では日本代表も出場予定だ。ルールやリンクの大きさ、防具などは健常者競技とほとんど変わらない一方、「スレッジ」と呼ばれる専用のそりに乗ること、スティックの本数・形状が違うことが大きな特徴となっている。

 スポーツナビは、陸上・十種競技の元日本チャンピオンでタレントの武井壮さんがパラアイスホッケーに挑戦するNHKの取材現場に同行。今回、パラアイスホッケーを体験した武井さんに競技の魅力や奥深さを聞いた。

タスクの多さに、「最強のスポーツ」

「まずはスレッジを思い通りに動かせないと」。武井さんは実際に体験することで競技の難しさを知った 【スポーツナビ】

 パラアイスホッケーをやってみて、今まで体験したパラスポーツの中で最も「難易度が高い」と感じました。

 まず、スレッジに乗って思い通りに操作することが難しい、さらに多くの人が未経験のアイスホッケーをするわけですからもう難易度も最高レベルです。

 氷上を漕ぐ時は両手でスティックの先端を持って、パックを扱う時は逆側を持つんですけど、そのたびに持ち替えをしなきゃいけない。しかも思った通りにスレッジを操作しながらさらにすごいスピードで動くパックを扱いつつ、最適なポジショニングを取らないといけない。そしてゲームの中で敵や味方のポジションを確認して、把握しなきゃいけない。さまざまなタスクが無限に盛り込まれているので、短い練習時間でゲームをするところまでたどりつくのはほぼ不可能でした。プレーしている選手にスピードで追いつくのも不可能で、自由にスレッジを操作できない技術でパックを正しい場所で受け取ることも難しいし、受けたとしてもそれをシュートするのも大変。難易度は過去最強のスポーツでした。

 ただ、難しいということはその分伸びしろがあるという証拠ですから、成長できる要素満載のスポーツでもあると思います。

 まず第一に必要な能力はゲームとかパスとかシュートの前に、スレッジを思い通りに動かせる能力。正しいポジションにスレッジを動かすことができなければ、シュートやパスの技術は役に立ちません。ゲームで楽しくプレーしたい気持ちも当然ありますけど、次に参加する機会にはスレッジを動かす練習をたくさんして、まずは『思い通り』を手に入れることに集中します。その陰でひっそりシュートとパス練習をして、いつかメンバーを驚かせますよ!

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