平昌五輪スロープスタイルの楽しみ方 アイテム選定や優雅な空中遊泳に注目

野上大介

注目ライダー

1月のW杯スロープスタイル決勝で共に2位となり、笑顔を見せる15歳の国武大晃(右)と16歳の岩渕麗楽 【写真は共同】

大久保勇利(ムラサキスポーツ)
得意技:バックサイド・トリプルコーク1440、スイッチ・バックサイド1260

 近年はアプローチに人工芝、着地部にエアバッグを敷き詰めた通年滑走できるジャンプ施設で技に磨きをかける若手ライダーが多く台頭してくる中、小学3年生でスノーボードを始め、北海道の恵まれた山と雪を滑り込むことで上達してきた。その滑走力がスロープスタイルで発揮されるか。

※リンク先は外部サイトの場合があります

國武大晃(STANCER)
得意技:バックサイド・トリプルコーク1440、キャブ・トリプルコーク1260

 平昌五輪のスロープスタイル男子予選の日に16歳の誕生日を迎える高校1年生ライダー。今年1月に米コロラド州アスペン・スノーマスで行われたW杯スロープスタイルでは2位に輝いた。フロントサイド・トリプルコーク1440が決まれば上位に食い込める可能性も十二分にある。

※リンク先は外部サイトの場合があります

マーカス・クリーブランド(ノルウェー)

得意技:バックサイド・トリプルコーク1440、キャブ・トリプルコーク1620

 18歳。X GAMESアスペン大会のスロープスタイルで2017、18年と連覇を果たした金メダル候補筆頭。トランポリンにより培った身軽さと卓越したボードコントロールで、いかなるアイテムも攻略する若手天才ライダー。勢いに乗れば、ラストジャンプで伝家の宝刀・クワッドコークを繰り出すかも。
マーク・マクモリス(カナダ)
得意技:バックサイド・トリプルコーク1440、フロントサイド・トリプルコーク1440

 24歳。ソチ五輪スロープスタイル銅メダリスト。17年のBURTON US OPENの同種目で優勝、18年のX GAMESアスペン大会の同種目で3位に。16年2月に大腿骨骨折、17年3月に複数箇所の骨折や内蔵破裂という重傷を経て復活。実力は申し分ないだけに、どこまで攻められるか。
スヴェン・ソーグレン(スウェーデン)
得意技:バックサイド1440、キャブ1620

 23歳。17年のBURTON US OPENスロープスタイル3位、X GAMESノルウェー大会の同種目で3位と、常に上位に名を連ねる実力派イケメンライダー。フラットスピンを得意とし、あえて回転しづらい位置をグラブすることで個性的なエアを放つスタイルマスターとしても知られる。

※リンク先は外部サイトの場合があります

メダルが期待される鬼塚雅。得意技は「キャブ900」「バックサイド720」 【写真:ロイター/アフロ】

鬼塚雅(星野リゾート)
得意技:キャブ900、バックサイド720

 15年のFIS世界選手権スロープスタイルで優勝し、一躍注目を集める。17年夏にニュージーランドで行われたW杯スロープスタイルで強豪をおさえて2位に入るなど、着実に力をつけている。五輪直前に福島・アルツ磐梯で特設アイテムを造成して行われたトレーニングが実を結ぶか。
藤森由香(アルビレックス新潟)
得意技:フロントサイド・ダブルアンダーフリップ900、バックサイド720

 トリノ、バンクーバー、ソチと3大会連続スノーボードクロスで五輪出場を果たしていた傍らで、フリースタイルの撮影活動も行っていたことからスロープスタイル&ビッグエアに競技転向。非凡なるフリースタイルスキルと大舞台での豊富な経験が彼女の武器だ。

※リンク先は外部サイトの場合があります

岩渕麗楽(キララクエストク)
得意技:キャブ900、バックサイド720

 17年9月にニュージーランドで行われたW杯スロープスタイルで4位、今年1月の米コロラド州スノーマスのW杯同種目で2位に入るなど、着々と実力をつけている期待の若手ライダー。X GAMESアスペン大会に初出場を果たし大舞台を経験したことで、さらなる高みを目指す。

※リンク先は外部サイトの場合があります

広野あさみ(TJR)
得意技:フロントサイド720、バックサイド720

 昨シーズンの米国代表選考レースとして知られるUS GRAND PRIXで、ジェイミー・アンダーソンやヘイリー・ラングランドら強豪が出そろう中、スロープスタイルで8位をマーク。今季の成績は振るわなかったが、意地でつかみとった日本代表の座だけに、勢いある滑りで一発逆転を狙いたい。

※リンク先は外部サイトの場合があります

ジェイミー・アンダーソン(米国)
得意技:キャブ・ダブルコーク900、フロントサイド720

 27歳。ソチ五輪スロープスタイル金メダリスト。ベテランの域に達してもなおスロープスタイル界の女王として君臨し、今年1月のX GAMESアスペン大会でも貫禄の優勝を果たした。これまではフラットスピンのみで勝負してきたが、キャブ・ダブルコーク900を手にしたことで鬼に金棒か。
アンナ・ガッサー(オーストリア)
得意技:キャブ・ダブルアンダーフリップ900、バックサイド720

 26歳。ビッグエアのほうが得意ではあるが、17年のBURTON US OPENスロープスタイル優勝、X GAMESノルウェー大会スロープスタイル優勝と、同種目で金メダルを狙える才色兼備なライダー。フロントサイド・ダブルアンダーフリップ900も操るなど、ジャンプ技の引き出しが多い。

『BACKSIDE ISSUE 5』

【BACKSIDE】

BACKSIDE ISSUE 5、平野歩夢が挑む頂点「WALK TO THE DREAM -夢への歩み- 」
好評オンライン限定発売中。

※リンク先は外部サイトの場合があります

2/2ページ

著者プロフィール

スノーボードジャーナリスト。1974年生まれ。スノーボード歴25年。全日本スノーボード選手権大会ハーフパイプ種目に2度出場するなど、複数ブランドとの契約ライダーとして活動。2004年から世界最大手スノーボード専門誌の日本版に従事。約10年にわたり編集長を務め、16年3月に退社。同年8月、『BACKSIDE』をローンチ。各種スノーボード競技において、テレビでの解説やコメンテーターとしても活動中

新着記事

編集部ピックアップ

コラムランキング

おすすめ記事(Doスポーツ)

記事一覧

新着公式情報

公式情報一覧

日本オリンピック委員会公式サイト

JOC公式アカウント