雑煮の残り? ガニオンがにおう 「競馬巴投げ!第160回」1万円馬券勝負

乗峯栄一

アリューシャンは地理的に変じゃないのか?

[写真4]キョウヘイ 【写真:乗峯栄一】

 しかし最近、こまどり姉妹の「アリューシャン小唄」が意味もなく頭の中に出てくることがある。

 調べてみると、1965年(昭和40年)の歌だ。後続の2番、3番の歌詞を合わせると、納沙布岬あたりの酒場で働いている女が、好きな漁師の男がアリューシャン列島にニシン漁に出て行くのを泣く泣く見送るという曲だ。

 しかしだ。納沙布岬の漁師ならまず北方領土近辺での、ロシア監視船と競り合いながらの漁であるはずだ。あの辺りは世界的好漁場だと聞いている。そこから行くなら、千島列島からカムチャッカ半島だろう。「カムチャッカ小唄」なら分かる。「とてもいい漁場なのは分かるけど、ロシアの不条理な監視船がウロウロしているわよ。海流も冷たく厳しいし、それでもあなたは行くの? 心配だわ」と、これなら分かる。しかしアリューシャン列島というのはアラスカだ。遠いし、そんなにいい漁場だとは言えないし、相手はアメリカだし、「それでもあなたはアリューシャンに行くの?」は地理的に変じゃないのか?

 そんなことを、トレセンで不意に考え出すということ自体、世代間攻撃を誘っているということなのかもしれない。

 しかしまあ、何はともあれ、今年一年がんばるぞ!

今年も変わらず、まず写真の説明から

 京都金杯、今年も変わらず、まず写真の説明から。アイウエオ順です。

[写真1]はアメリカズカップ。不良の前々走は前に行って粘りきったが、前走マイルCSでは内に包まれて、いいところがなかった。切れる脚がないだけにどうだろうか。マイルCS週の撮影。

[写真2]はウインガニオン。前走マイルCSは惨敗だったが、その前4戦は3連勝2着1回と凄い勢いだった。千六でハナに立つのが基本の馬だ。マイルCS週の撮影。

[写真3]はカラクレナイ。桜花賞以後大敗が続いているが、昨春の勢いの再現はいつ来るか。桜花賞週の撮影。

[写真4]はキョウヘイ。去年1月シンザン記念の快勝が記憶に残る。ダービーにも出たが、基本マイルの馬だ。マイルならいい末脚を発揮する。先月の撮影。(最近、重賞馬はゼッケンの下に馬名が入るようになり、一々ゼッケン番号で確認しなくていいので助かっている)

[写真5]クルーガー 【写真:乗峯栄一】

[写真5]はクルーガー。どうも故障がちで長期休養が多いが、出走すれば、いい走りをみせる。今回はマイルCSからいい雰囲気でつながってきている。有力馬の一頭だ。マイルCS週の撮影。

[写真6]スズカデヴィアス 【写真:乗峯栄一】

[写真6]はスズカデヴィアス。前走は中京左回りが合わなかったか、いいところがなかったが、その前の福島はもう少しで突き抜けそうな2着だった。しっかり追い続けることが肝要な馬だ。これは古い写真で、14年ダービー週の撮影だ。

[写真7]ダノンメジャー 【写真:乗峯栄一】

[写真7]はダノンメジャー。14年ダービーでワンアンドオンリーが勝ったあと、15年、橋口弘次郎厩舎最後のダービー出走馬である。ワンアンド引退とのことで、慎介新厩舎としても、父から受け継いだ最後の才能馬かもしれない。マイルCSはいいところがなかったが、マイルの前々勝負なら一発はある。16年2月の撮影だ。

ウインガニオン単騎逃げなら勝機

 下馬評ではレッドアンシェルが人気のようだが、前走は確かによかったが、抜けた存在ではない。混戦だ。末脚自慢の馬も多いが、開幕週の良馬場が予想される状況、やはり先行馬有利とみる。カギはウインガニオンとダノンメジャーの先行争いだ。あまり競り合うようだと、先行馬総くずれもあるが、ウインが頑張って前に出て、ダノンが2番手、レッドが3番手で折り合うとみる。そういう展開なら、ウインの勝機だ。

 単(12)ウインガニオンに千円。三連単軸(12)ウイン。ヒモに(6)ダノンメジャー、(7)レッドアンシェルの先行勢、後方からくる(13)クルーガー、(10)スズカデヴィアス、(11)キョウヘイ、(2)ラビットランの合計6頭。ヒモボックスの90点各百円。総計1万円で初夢を見る。

乗峯栄一の1万円馬券勝負!2018冬の陣

<今週の1万円勝負(京都金杯)>
単勝(12)ウインガニオン×1,000円
3連単(12)ウインガニオン1頭軸マルチ→(6)(7)(13)(10)(11)(2)[90点]×100円=9,000円

<2017年の収支>
+82万6,720円でフィニッシュ!

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著者プロフィール

 1955年岡山県生まれ。文筆業。92年「奈良林さんのアドバイス」で「小説新潮」新人賞佳作受賞。98年「なにわ忠臣蔵伝説」で朝日新人文学賞受賞。92年より大阪スポニチで競馬コラム連載中で、そのせいで折あらば栗東トレセンに出向いている。著書に「なにわ忠臣蔵伝説」(朝日出版社)「いつかバラの花咲く馬券を」(アールズ出版)等。ブログ「乗峯栄一のトレセン・リポート」

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