【年越しプロレス】鈴木&竹下がシャッフルトーナメント優勝 TAKAは25周年記念黒星で年越し

高木裕美

2006年から恒例になった年末聖地興行

今回も大みそか恒例の聖地興行、年越しプロレスが開催された 【佐瀬順一】

 毎年恒例の「年越しプロレス2017〜年忘れ!シャッフル・タッグトーナメント」が31日、東京・後楽園ホールで開催され、超満員札止めとなる1411人を動員した。

 大みそかの聖地興行は、2006年より大日本プロレス、DDTプロレスリング、KAIENTAI−DOJOの3団体が中心となって毎年開催されている。06年は「インディーサミット2006」として、海援隊DXが復活。07年は「プロレスサミット」として、鈴木みのる、高山善廣ら大物レスラーが参戦。08年の「プロレスサミット」では、第1試合にいまや“レインメーカー”となったオカダ・カズチカが当時のリングネーム、岡田かずちかで出場している。09年は「天下三分の計」として、最後のボーナストラックでは108名参加の年越しランブルを実施。10年は「目指せ、30団体大集結!」と題し、女子も含めて30団体以上が参加した。11年はFIGHTING TV サムライの開局15周年大会として行われ、ボーナストラックでは、インディープロレス界全体を巻き込んだ大戦争が繰り広げられた。12年は「旭志織の年の数だけ抱きしめて」と題し、GET WILDこと大森隆男&征矢学組がサプライズで出場。13年は16選手参加のシングルトーナメント「天下統一!三団体最強決定トーナメント」が行われ、HARASHIMAが優勝(準優勝は真霜拳號)。14年は16チーム参加のタッグトーナメント「天下統一! 三団体最強タッグ決定トーナメント」となり、宮本裕向&木高イサミのヤンキー二丁拳銃が優勝(準優勝は火野裕士&岡林裕二)。15年も「年忘れ! 三団体シャッフル・タッグトーナメント」として行われ、関本大介&竹下幸之介組が優勝(準優勝はHARASHIMA&宮本裕向)。16年は「年忘れ!五団体シャッフル・タッグトーナメント」として全日本プロレス、WRESLE−1も参加し、樋口和貞&宇藤純久組が優勝している(準優勝は神谷英慶&竹下幸之介)。

メインは大日本×DDTのタッグトーナメント

大日本とDDTの選手によるシャッフルタッグトーナメントは鈴木&竹下組が優勝 【佐瀬順一】

 大会の目玉となる「シャッフル・タッグトーナメント」決勝戦では、鈴木秀樹&竹下幸之介組が関本大介&樋口和貞組を破って優勝した。

 今年の「シャッフル・タッグトーナメント」では、大日本とDDTの2団体の選手が組んだ16チームがワンナイトトーナメントで激突。チーム編成は、11月29日に行われた「組み合わせ公開抽選会」で決定した。大日本、DDTのそれぞれの団体のファンクラブ会員が、選手の名前が書かれたボールを引いてタッグを決める形式が取られた。

 鈴木&竹下組は、抽選で決まった当時は鈴木が大日本のBJWストロングヘビー級王者、竹下がDDTのKO−D無差別級王者と、共にシングル王者であったことから、「モースト・ストロンゲスト・コンビ」というチーム名通り、当初から優勝候補の筆頭に挙げられていた。

 1回戦では、2年ぶりにコンビを結成したグレート小鹿&遠藤哲哉組と対戦。10分間では勝負がつかなかったものの、延長戦の末に竹下が小鹿から1カウントを奪取し勝ち抜くと、2回戦では「疲れたから東京ドームホテルで寝ている」と、まさかの出場拒否。だが、その代わりにブロディー・ザ・秀樹&ジミー・タケシータの2人が登場し、スタン・小林&コルト・ブンブン・ブッチャー組と対戦した。ブロディー&スヌーカ組vs.ハンセン&ブッチャー組という、昭和の全日本マットを彷彿とさせる戦いで客席を沸かせるなど、予想外の一面をのぞかせ、新境地を開拓した。

鈴木は「早く帰りたい……」と疲労困ぱい

鈴木は試合後、「疲れた」とポツリ 【佐瀬順一】

 決勝戦では、ゴングと同時に鈴木と関本が対峙。今年、2度にわたってストロング王座を争ったライバルが火花を散らす。さらに関本は竹下と激しいチョップ合戦を展開。関本がアトミックドロップからジャーマンを繰り出すと、竹下もすぐさまジャーマンで投げ返す。鈴木が樋口にスタナーを放てば、樋口もドロップキック、串刺しラリアット、ノド輪落としで反撃。

 10分過ぎ、樋口が鈴木をカナディアンバックブリーカーで担ぎ上げると、関本も竹下をアルゼンチンバックブリーカーで捕獲し、背骨折りの競演。関本は竹下、鈴木にラリアットをブチ込むと、樋口が鈴木にドクターボムを発射。だが、竹下が樋口をフルネルソンスープレックスで投げつけ、鈴木もこれに続くと、必殺技のダブルアームスープレックスでフィニッシュ。17年の「日本インディー大賞」MVP男が、18年も白星で幸先よくスタートを切った。

 3年連続で年越しプロレスのメインを務めた竹下は、「関本さんには2年前、さいたまで負けてる(15年2.15竹下&遠藤組vs.関本&岡林組)のを忘れてない。鈴木さんとも必ずシングルマッチをする」と、対戦相手、さらにはパートナーにまで負けん気を爆発。一方、14時間後にはZERO1の元日興行でタイトルマッチに臨む(佐藤耕平と組んで、吉江豊&岡本将之組とのNWAインターコンチネンタルタッグ王座戦)鈴木は「早く帰りたい……」と疲労困ぱい。この日の昼のアイスリボン・後楽園大会でも、08年の同期デビューである松本都と3試合も行っており、合計7試合(別人格含む)もこなした疲れからか、「今年の年越しプロレスでは、ここにいないようにしたい」と、早くも出場拒否をしていた。

1/2ページ

著者プロフィール

静岡県沼津市出身。埼玉大学教養学部卒業後、新聞社に勤務し、プロレス&格闘技を担当。退社後、フリーライターとなる。スポーツナビではメジャーからインディー、デスマッチからお笑いまで幅広くプロレス団体を取材し、 年間で約100大会を観戦している 。最も深く影響を受けたのは、 1990年代の全日本プロレスの四天王プロレス。

新着記事

編集部ピックアップ

西郷真央は31位で決勝へ 畑岡奈紗、古江…

ゴルフダイジェスト・オンライン(GDO)

コラムランキング

おすすめ記事(Doスポーツ)

記事一覧

新着公式情報

公式情報一覧

日本オリンピック委員会公式サイト

JOC公式アカウント