【マラソン】MGCファイナリストの誕生なるか!? さいたま国際に岩出、吉田らが出場

日本陸上競技連盟

国内招待選手は岩出と吉田の2人

所属を変え、マラソンに専念することになる岩出玲亜。まずは東京五輪への第一関門を突破したいところだ 【写真:長田洋平/アフロスポーツ】

 MGCシリーズとして行われる「代表チャレンジャーの部」は、午前9時10分にスタート。国内招待選手として、岩出玲亜(ドーム)と吉田香織(TEAM R×L)の2人が出場する。

 岩出は、94年生まれの22歳。ノーリツ所属時の13年にハーフマラソンで1時間09分45秒のU20日本最高記録を樹立。14年には19歳で挑戦した横浜国際女子マラソンで初マラソンながら10代日本最高記録(当時)の2時間27分21秒で3位に食い込み、注目を集めた。その後、16年の名古屋ウィメンズマラソンでは2時間24分38秒(5位)まで自己記録を更新。16年のベルリンマラソンでは4位(2時28分16秒)の成績を残している。

 今回のさいたまが6回目のマラソン。今年は1万メートルやハーフマラソンに出場しているが、マラソンは名古屋ウィメンズマラソンを途中棄権して以来のレースとなる。マラソンに専念することを希望し、今季からは新たな環境のもとで競技を続けているだけに、MGC出場権を目指しての今回の走りが、大いに注目される。

 埼玉県出身の吉田は、第1回大会から3年連続のエントリー。第1回大会では、2時間28分43秒での自己新記録をマークして、日本人トップの2位でフィニッシュ。06年の北海道マラソンで初マラソン初優勝を果たして以降、いくつかのチームを経ながら競技を続け、今回が32回目のマラソン(ペースメーカーとして出場した1大会を除く)。昨年のこの大会は、中盤から遅れて2時間38分37秒(日本人2位の9位)にとどまったが、今年3月の名古屋ウィメンズでは、2時間28分24秒の自己ベストをマーク(7位)。ベストの更新が狙えるレースが展開できれば、MGCファイナリスト(MGC出場権を獲得した選手)への道も、自ずと開けてくることになる。

V候補筆頭は連覇を狙うダニエル

優勝候補筆頭は前回大会優勝のダニエル。どんなレース展開を見せるか 【写真は共同】

 海外からは6人が招待選手として出場。優勝候補の筆頭は、前回覇者のチェイエチ・ダニエル(ケニア)。12年から本格的にマラソンランナーとして活動しており、マラソンに転向する前の07年から4年間は、日本の実業団チームに所属し、駅伝やハーフマラソンに取り組んでいた経歴の持ち主。昨年、この大会を2時間23分18秒のセカンドベストで圧勝すると、4月のパリマラソンでは2時間21分22秒の自己新記録をマーク(3位)。8月のロンドン世界選手権では2時間27分21秒で4位入賞を果たした。

 ダニエルに続くのは、シタヤ・ハブテゲブレル(バーレーン)あたりか。5000メートルで15分03秒13(13年)、1万メートルでは30分47秒25(12年)のベスト記録を持ち、1万メートルでは11年以降、3年連続で世界大会(世界選手権、五輪)6位入賞の実績を持っている。昨年のドバイマラソンでマラソンデビューし、2時間25分36秒(6位)をマーク。マラソンで出場した16年リオ五輪は途中棄権に終わっているが、今年1月の大阪国際女子マラソンは2時間28分36秒で5位。4回目のマラソンとなるこの大会で、どんな走りを見せるか。アジア大会でもライバルとなってくる可能性があるだけに要チェックといえそうだ。

 これらの選手が出場する「代表チャレンジャーの部」は、午前9時10分に、さいたまスーパーアリーナをスタート。最大高低差はあまり大きくないものの、序盤から細かなアップダウンが続くため、それが終盤にダメージとなって脚にくるタフなコースとも言われている。新たな五輪サイクルに入っている今年、2020年に向けて日本勢、海外勢がともにどんな走りを見せてくれるかに期待したい。

(文:児玉育美/JAAFメディアチーム)

2/2ページ

著者プロフィール

新着記事

編集部ピックアップ

コラムランキング

おすすめ記事(Doスポーツ)

記事一覧

新着公式情報

公式情報一覧

日本オリンピック委員会公式サイト

JOC公式アカウント