森山監督「1日でも早く試合をやりたい」 U−17代表、静岡合宿初日のコメント

スポーツナビ

U−17W杯に向けた、最後の国内合宿がスタートした 【赤坂直人/スポーツナビ】

 サッカーU−17日本代表は27日、静岡県内で10月6日からインドで開催されるU−17ワールドカップ(W杯)に向けたトレーニングキャンプをスタートさせた。軽めの調整を行った後、チームを2つに分けての15分ゲームが行われるなど、合宿初日から汗を流した。トレーニング終了後、森山佳郎監督と選手たちがメディア対応に応じた。

 森山監督は「良い準備をして、1日でも早く試合をやりたい」と語り、大会の目標については「決勝のピッチに立ちたい。決勝までいけば7試合を戦うことになるが、グループステージで負けてしまうと3試合で終わってしまう。この年代の子たちが3試合ではなく、7試合を経験するというのは、非常に大きな財産になる」と、力強く答えた。

 グループEに所属する日本は8日にホンジュラス、11日にフランス、14日にニューカレドニアと対戦する。

森山佳郎監督

森山監督は「7試合を戦うことは大きな財産になる」とU−17W杯への思いを口にする 【赤坂直人/スポーツナビ】

「7試合を戦うことは大きな財産になる」

(国内最後の直前合宿だが)良い準備をして、1日でも早く(試合を)やりたい気持ちです。コミュニケーションを図りながら、一致団結した形でインドに迎えるような合宿にしたいと思います。

(集まってきた選手たちの顔を見てどう思ったか)選ばれるまでは選手たちも不安な思いはあったと思いますが、気持ちがみなぎっていて、それがけがにつながらないように、とにかく思い切ってやりたいと思います。

(この合宿での目標は?)最終的には浜松大とのトレーニングマッチがありますし、その前には藤枝明星との合同トレーニングもあります。いろいろな状況の中で、共通理解をもっと深めて、こういう状況だったら、こういうふうにやろうというのを合わせていきたいと思っています。

(大会の目標は?)決勝のピッチに立ちたいです。決勝までいけば7試合戦うことになりますが、グループステージで負けてしまうと3試合で終わってしまう。この年代の子たちが3試合ではなく、7試合を経験するということは非常に大きな財産になると思うし、1つでも多くの試合を、真剣勝負をするような体験をさせてあげたいなと思っています。

(この経験でそういった経験をすれば、U−20や五輪やさらにその先のA代表にもつながっていく?)リオ五輪でも、やはり国際経験の不足というところが、最後本当にあともう一歩というところで、決勝トーナメント進出を逃した1つの要因に挙げられていたと思います。こういう年代で少しでも経験値を高めて、ああいう場にいったときに少しでも「普通にやれるよ」と。どことやっても、互角以上にやれるよという自信や覚悟をもって、やれるようにしたいと思っています。

(サンフレッチェ広島時代に優勝した経験がある静岡で合宿を行う。森山監督にとっては、縁起の良いところからのスタートになると思うが)そうですね。僕がクリスタルグラスを割ったと言われている場所で合宿ができるということで、また優勝して(トロフィーを)壊せたらいいなと(笑)。それは冗談ですけれど、縁起の良い場所でスタートできることをポジティブに捉えたいなと思います。

久保建英(FC東京U−18)

「このチームは間違いなく良いところまでいける」と力強く語った久保建英 (右) 【赤坂直人/スポーツナビ】

「このチームは間違いなく良いところまでいける」

(メンバーも決まって、あらためてU−17W杯に向けて、気持ちが入る部分もあると思うが)自分たちは幸い、他のチームよりも早くスタートできるので、そういう意味では今日からしっかりと試合に近づくにつれて、コンディションも上がっていけばいいかなと思います。練習時間もまだたくさんあるので、良い雰囲気を作っていけたらと思っています。連係や自分の得意なプレー、チームの得意なプレーなどをやっていきたいです。そのために、早く集まっているのだと思うので。

(このチームの良さは?)自分の勝手な考えですけれど、どの相手にも無得点で終わることが少ないということです。その分、守備で無失点で終わることができれば勝てる試合も多くなるいうことですし、自分たちの時間帯までしっかり粘って、そこから良いサッカーができるというのが自分たちの長所だと思います。たまに押し込まれてしまうと、あまり支配できなくなる部分もありますが……。

(インドに行くために準備しているものは?)日用品の中でも、やはり手を洗う道具や虫除けですね。体の外の部分には気を遣うようにしています。自分たちは他のチームと違って、いろいろなものをスタッフさんが準備してくださっているので、その分アドバンテージを作れているんじゃないかなと思っています。そういう部分はポジティブに捉えています。

(背番号は7番ということだが)7番をもらったときは「おお」と思いましたが(笑)。もともと自分は小さいころに7番と10番が好きでした。初めて入ったチームには7番も10番もなくて、それなら「70」にしよう、と思ったくらいには2つとも好きな番号でした。なので、似合っているかは別問題ですけれど(笑)、7番は良い番号だと思います。

(すごくにぎやかな代表だなという印象を持ったが)若い分、けっこうエネルギッシュで、もともとメンバーでも個性の強い人が集まっているので。ピッチ内もそうですし、ピッチ外でも関西の選手なんかは良い個性を持っているなと思います(笑)。(チェコ遠征では1年ぶりくらいにこのチームに合流したが、違和感なく入っていけた?)1年離れていたといっても、1年間ずっと代表の活動をしていたわけではないので。遠征4〜5回に帯同していないくらいなので、自分が溶け込めていたように見えたのだとしたら、それは自分がこれまでにみんなと取っていたコミュニケーションのおかげだなと思いますし、1人(選手が)入ったくらいで崩れるようなチームではないので、そこのところは全然大丈夫でした。

(個性豊かな選手たちが多いとのことだが、久保くん自信も流れに乗って個性を出しやすい?)やっぱりたくさんしゃべってたくさんコミュニケーションを取るので、言いたいこともいいますし、言いたくないことも言う。そういうチームのほうが、(言いたいことを)内に溜めてストレスが溜まるよりはいいと思うので、そういう意味でも本当に良いチームだなと思っています。

(やはり、その良いチームで優勝したいという思いはある?)U−20のときも「優勝したい」と言っていましたが、自分は途中から入って、あまり相手の試合とかも見てこなくて……。優勝したいと口にはしていても、プレーを見てこれは厳しいんじゃないかと思っていましたし、実際にできたこともありましたけれど、チームとしても個人としてもできなかったこともありました。このチーム(U−17)は、まずあまり負けていないので、より「優勝」というのを具体的に想像できた中で、みんな口にしていると思いますし、その分、うまくいかなかったときの落胆みたいなものはあると思うのですが、間違いなく良いところまでいけると思うので、ここから細かいところを突き詰めて優勝できればいいなと思います。

中村敬斗(三菱養和SCユース)

中村敬斗(右)は大会に向け「体は動くように、頭の中は常に冷静に考えられるように」と気を引き締めた 【赤坂直人/スポーツナビ】

「体は動くように、頭の中は常に冷静に考えられるように」

(U−17W杯について)ちゃんと(本大会の)メンバーに選ばれて、合宿もあって、いよいよU−17W杯が始まるんだなという気持ちです。今日集まって練習もして、気持ちも入っています。(すごくみんなで盛り上がってやれているなと感じたけれど、それがこのチームの良さでもある?)本当に明るいチームでメリハリもあって、練習中はみんなよく集中していて、その中でみんな声も出すし、けっこう良い感じでやれています。

(自分自身のコンディションは?)チェコ(遠征)からずっと良いというか、体もキレてるので、このまま(大会に)いきたいですね。(あらためて大会の目標は?)一戦一戦大事にして、もちろん目標は優勝で、ファイナリストになるのが理想ですけれど、初戦が大事だと思うので、勝って波に乗れたらいいなと思います。(自分の今後に向けて、この大会をどうつなげたい?)経験(を積める)というのもありますが、世界に打って出るチャンスだと思っています。

(インドの環境は厳しいと思うが)インドがどのくらい暑いのか分からないですけれど、(行くのは)3回目なので。行く前の機内のところから、もう準備は始まっているので、しっかりやっていきたいと思っています。(特別何か持って行くものは準備している?)日本食は持って行きます。チームとしてもお米は持って行きますが、個人的にはせんべいとか、インスタントも何個か持っていくつもりです。

(以前、久保くんから、チェコ遠征の際にU−20W杯について、話をしてもらったということだったが、どんなふうなことを伝えてもらった?)W杯がどんなものだったのかについて話してもらいました。僕も含め、他の選手も(W杯のことは)建英以外は知らなかったので。雰囲気とかいろいろしゃべってくれて、「最高の雰囲気だった」と言っていたので、今とてもワクワクしています。

(メンタルの部分で、みんな緊張するのではないかと思うけど、その部分で参考になると思ったところは?)あいつ(久保)は、U−20W杯のときに第3戦目で引き分け以上で決勝トーナメント進出という状況を経験しています。そのなかで、「勝ちにいく」という雰囲気もあったそうですが、建英は冷静に引き分け以上だったら(決勝Tに)いけるから、と分析していた。なので、ただ勝ちにいくというだけではなく、体は動くようにして、頭の中は常に冷静に考えられるようにしていきたいと思います。
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