【新日本プロレス】オメガ、復帰戦でUSヘビー級王座防衛 10.9両国に向けオカダとEVILが前哨戦
左ヒザのケガから復帰したオメガがUSヘビーのベルト防衛に成功 【写真:SHUHEI YOKOTA】
メインイベントのIWGP USヘビー選手権試合では、30分を超える激闘の末、王者ケニー・オメガがジュース・ロビンソンを下し初防衛に成功。次期挑戦者にはYOSHI-HASHIが名乗りを上げ、オメガもしぶしぶ応じた。
雪崩式片翼の天使で激闘に終止符
最後は雪崩式片翼の天使で決着をつけた 【写真:SHUHEI YOKOTA】
オメガは膝のダメージを感じさせない動きで、10分ごろには華麗なノータッチトペから青い衝動、リバースフランケンシュタイナー、Vトリガーを繰り出すも、片翼の天使は2発ともジュースが阻止。いよいよピンチに陥ったジュースは、ここで禁断の膝攻めを発動。5分以上にわたり、オメガの左膝を攻め続け、鉄柱を使った足4の字固めや膝へのダイビングヘッドバットを放つ。だが、20分過ぎ、オメガもエプロンから場外への断崖式ブレーンバスターで反撃に転じると、さらにリング上でドラゴンスープレックス3連発。追い込まれたジュースはナックルパートで強引にケニーの勢いを止めると、30分過ぎ、ナックルからパルプフリクションを決めるが、惜しくもカウント2。ならばとコ ーナーに乗せ、雪崩式の一発を狙いに行ったところ、オメガが切り返して雪崩式片翼の天使でフィニッシュ。あまりの衝撃に、ジュースは試合後も大の字になったまま動けなかった。
YOSHI-HASHI「オレのハートはまったく砕けてない」
YOSHI-HASHIが挑戦を表明。オメガは余裕を見せつけ、応じる構えを見せた 【写真:SHUHEI YOKOTA】
YOSHI-HASHIは「オレは去年、広島のタイトルマッチで負けた。だが、オレのハートは砕けたか? まったく砕けてない」と日本語で再戦を訴えると、オメガは「今のオレには決まってる事もないから、おまえがそんなにこのベルトを狙ってるなら、両国でもいいし、ROHの大会でもいい。オレはどこでも構わない。東京ドームでもいいぞ」と受諾した上で、追い払うために乾杯用のビールをプレゼント。「しっかり練習を積んで、オレに魂を見せてくれ」とハッパをかけると、YOSHI-HASHIがオメガのこめかみに、指で作ったピストルを押し付けるが、オメガはこれを払いのけ、自らのピストルサインを突き立てた。
両者は昨年の「G1 CLIMAX 26」公式戦初戦となった7.22後楽園ホールで対戦し、YOSHI-HASHIが初公開の新技カルマでオメガに勝利。だが、オメガはこの黒星をバネに快進撃を続け、G1初出場にして初優勝を達成。外国人レスラーとして初の快挙を成し遂げた。その後、9.22広島にて、オメガの持つ「東京ドーム・IWGPヘビー級王座挑戦権利証」を賭けて再戦するも、オメガが勝利。権利証を守り抜いたオメガは今年の1.4東京ドームでオカダ・カズチカのIWGPヘビー級王座に挑戦し、プロレス史に残る激闘を展開。一躍、世界でも注目される存在となった。
今年のG1でも準優勝という結果を残したオメガに対し、別ブロックであったYOSHI-HASHIは2勝7敗と大幅に負け越し。1年で大きく差が開いてしまった両者だが、このタイトルマッチで、奇跡の逆転となるか。それとも、オメガがさらに防衛記録を伸ばし、新たなるチャレンジャーを迎え撃つか。