【UFC】防衛記録更新に挑むD・ジョンソン ディラショーとのスーパーファイトは拒否

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汚名返上を期す女王ヌネス

前回は王者ヌネス(左)の体調不良(副鼻腔炎)で急きょキャンセルとなり物議を醸したが、その汚名を返上したいところ 【Zuffa LLC】

「UFC 215」のセミメインイベントではUFC女子バンタム級王者アマンダ・ヌネス(ブラジル)にワレンチナ・シェフチェンコ(キルギス)が挑む。

「UFC 196」(2016年3月)ではノンタイトル戦で拳を合わせており、ヌネスがユナニマス判定勝ちを収めたのだが、試合は接戦だった。ヌネスが最初の2ラウンドを制していたものの、第3ラウンドにヌネスがスタミナ切れを起こすと、そこからシェフチェンコが大逆襲に転じ、これが5ラウンド戦だったら結果は違っていたのではないかと強く思わせる内容だった。そして今回は5ラウンドのタイトルマッチである。完全決着を見ることができそうだ。

 このカードは当初、7月の「UFC 213」で組まれていたのだが、ヌネスの体調不良(副鼻腔炎)により、試合当日になって急きょ中止になった。ただ、リングドクターはヌネスの出場にゴーサインを出していたとの報道もあり、ホワイトが「ヌネスの欠場は体調面10パーセント、メンタルが90パーセントだ」などと語ったこともあって、王者の慎重すぎる欠場判断には批判の声も上がっていた。

 大会前の電話会見でヌネスは次のように反論している。

「ファイターなら誰だって100パーセントのコンディションで試合に臨みたいはず。あの時の私は正しい決断をしたと思っている。私がメンタルで弱気になっていると言う人がいるけれど、それは違う。今回も、他の選手との試合ではなく、あえてワレンチナとの仕切り直しを組んでほしいと私が希望した。それは、ワレンチナこそ挑戦資格があるトップコンテンダーだから。もう時間を無駄にしているヒマはない。私は体調100パーセントでケージに入り、きっちりと自分の仕事をする」

 エンターテインメントな側面が強調されがちな近年のMMAで、スポーツとしての価値観を体現し続けるジョンソンとヌネスが、アスリートの矜恃(きょうじ)とチャンピオンの誇りを胸に、大一番に臨む。

アンダーカードも多士済々

 今大会は08年北京五輪レスリング金メダリストのヘンリー・セフード(米国)、アテネ五輪レスリング銀メダリストのサラ・マクマン(米国)、元ライト級王者ハファエル・ドス・アンジョス(ブラジル)、元フライ級トップコンテンダーのウィルソン・ヘイス(ブラジル)、そして元ライト級トップコンテンダー、ギルバート・メレンデス(米国)のフェザー級転向初戦と、トップファイターがずらりと顔をそろえるアンダーカードも品質保証付きだ。新しい公式ユニホームもお目見えの「UFC 215」を見逃すな!

(文:高橋テツヤ)

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