U−18侍ジャパン、前回W杯戦士の今 オコエ、平沢…彼らはどうしている?

スポーツナビ

前回大会で自慢の走力を披露したオコエ。現在は楽天で活躍中だ 【写真は共同】

 9月1日に開幕した「第28回WBSC U−18ベースボールワールドカップ」。清宮幸太郎(早稲田実)、中村奨成(広陵)をはじめとする世代トップ選手がメンバー入りしたU−18侍ジャパンは、チーム一丸となって初の大会制覇に向け奮闘を続けている。

 2年に一度行われるこの大会、2015年の前回は地元・日本での開催。甲子園球場を中心に関西地区で熱戦が繰り広げられ、侍ジャパンは準優勝。今回はそんな前回大会出場メンバーの現在をまとめてみたい。当時侍の一員として世界の強豪にぶつかっていった20名の精鋭たちだが、今はそのほとんどがプロ野球、もしくは大学球界にフィールドを移している。

プロ野球でプレー:8名

 まずは、プロの世界に身を投じた8人を見てみよう(成績は9月3日試合終了時点の通算成績)。

#11 佐藤世那(投手/仙台育英高〜オリックス)
プロでの成績:1軍登板なし
 この年の夏、甲子園準優勝投手となった右腕。大会では豊富なスタミナとフォークボールを武器に、右のエース格として奮闘。世界の強打者から三振の山を築き、ベストナインを受賞した。ドラフト6位でオリックスに入団すると、ルーキーイヤーの昨季は2軍で4勝を記録している。

#12 成田翔(投手/秋田商高〜千葉ロッテ)
プロでの成績:1軍登板なし
 伝家の宝刀・スライダーが持ち味の小柄なサウスポー。先発したメキシコ戦では4回無失点7奪三振の好投を披露した。ドラフト3位でプロ入りを果たすと、2年目の今季は2軍で初勝利を含めた3勝を記録。フレッシュ球宴にも出場し、1イニングを無失点。2奪三振をマークした。

#15 高橋樹也(投手/花巻東高〜広島)
プロでの成績:8試合0勝1敗 防御率6.57
 大会では主に中継ぎを担った左腕。当時から武器としていた高い制球力はプロでも発揮され、4月30日の横浜DeNA戦で1軍デビュー。日本の4番・筒香嘉智から初奪三振をマーク。8月4日の同カードでは初先発を経験した。

#16 小笠原慎之介(投手/東海大相模高〜中日)
プロでの成績:33試合6勝12敗 防御率4.66
 この年の夏、甲子園優勝投手に輝いた速球派サウスポー。大会では左肘の不安から制球力重視の投球に終始。それでも8イニングで11奪三振と大器の片りんを見せた。ドラフト1位で中日に入団すると、1年目から12試合に先発。2勝6敗と負け越すも防御率3.36は及第点。2年目の今季は左肘の手術で出遅れるも、夏場からは先発ローテの一員に。未来のエースとして期待は大きい。

#18 高橋純平(投手/県岐阜商高〜福岡ソフトバンク)
プロでの成績:1試合0勝0敗 防御率12.00
 150キロ超の速球が武器の本格派右腕。W杯では地方大会で痛めた左太ももの状態が思わしくなく、実力を披露する機会は限られた。3球団競合の末にソフトバンクへ入団し、チーム方針によりじっくり育成されている。今季4月14日のオリックス戦で、満を持しての1軍デビューを果たした。

平沢(写真右)と成田はともにロッテでプレーしている 【Getty Images】

#27 堀内謙伍(捕手/静岡高〜東北楽天)
プロでの成績:1軍出場なし
 スローイング能力の高さと左右に打ち分ける巧打が持ち味の捕手。大会では打率4割3分8厘、5打点の活躍でベストナインを受賞。ドラフト4位で入団した楽天では1軍出場機会こそないが、今季のフレッシュ球宴で1安打&盗塁阻止。故郷・静岡での開催に華を添えた。

#1 平沢大河(内野手/仙台育英高〜ロッテ)
プロでの成績:63試合 打率1割7分7厘 0本塁打5打点
 佐藤とともに仙台育英高を準優勝へ導いた強打の遊撃手。大会ではチーム2位の10打点を挙げ、持ち前の勝負強さを発揮。2球団競合の末ロッテに入団すると、ルーキーイヤーから23試合に出場。2年目の今季は遊撃のレギュラーを狙うも、ポジション奪取には至らず。それでも、故郷・仙台で行われた5月9日の楽天戦では2安打2得点の活躍。地元ファンの大声援を受けた。

#8 オコエ瑠偉(外野手/関東一高〜楽天)
プロでの成績:75試合 打率2割3分5厘 4本塁打16打点
 常人離れの脚力でファンを魅了する外野手。大会では最優秀守備賞に輝くだけでなく、課題とされた打撃面でも打率3割6分4厘をマーク。攻守で評価を上げ、ドラフト1位で楽天に入団。ルーキーイヤーは高卒新人唯一の開幕1軍入りを果たし、打率1割8分5厘、1本塁打4盗塁の成績を残す。2年目の今季は右手薬指の故障で出遅れるも、夏場から1軍の戦力として躍動。埼玉西武・菊池雄星から先頭打者アーチを放つなど、話題を呼んでいる。

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