ハリル「勝利を国民全員にささげたい」 W杯最終予選 オーストラリア戦後の会見

スポーツナビ

W杯出場を決め、「この勝利を日本国民全員にささげたい」と語ったハリルホジッチ監督 【写真:高須力】

 サッカー日本代表は31日、埼玉スタジアム2002でワールドカップ(W杯)アジア最終予選オーストラリア戦に臨み、2−0で勝利。6大会連続となるW杯出場を決めた。日本は前半41分、左サイド長友佑都からのクロスに浅野拓磨が合わせて先制すると、後半37分に井手口陽介がミドルシュートを決めて快勝した。

 試合後、ヴァイッド・ハリルホジッチ監督は「この勝利を日本国民全員にささげたい」と語り、選手たちについては「誇りに感じる」とたたえた。しかし、「プライベートで大きな問題があった」と明かして質問には一切答えなかった。

 会見後、JFA広報からプライベートな問題とは「家族に関すること」であり「それ以上は今は言えない」と説明があった。またチームとともに次戦が行われるサウジアラビアへの遠征に帯同するが、「その後の予定は未定」とのこと。

 日本は9月6日(日本時間)に、W杯最終予選最後の試合でサウジアラビアと対戦する。

若手を信頼して使うべきだと見せることができた

(メディアからの拍手を受けて、ハリルホジッチ監督が深々とおじぎ)

 皆さん、温かい歓迎をありがとう。昨日も言ったが、この試合は日本国民全員にとって重要な試合であり、国民全員の勝利だと思う。また(地震で被害のあった)熊本の皆さんのことも考えている。私は彼らに「W杯出場を決める」と約束していた。

 ジャーナリストの皆さん。もしかしたら全員に対してではないかもしれないが、私が早くここ(日本代表)から出ていかないか望んでいる方々もいらっしゃるかもしれない。もしかしたら残るかもしれないし、残らないかもしれない。いずれにせよ、私はこのチームをたたえたいと思う。今晩、彼らが見せたこの試合を、私は誇りに感じる。

 たくさんの困難な状況があった。しかしながら(日本は)英雄のような姿を見せた。相手もビッグチームだったし、質も高かった。(日本の)基準となる試合になった。今晩の選手の姿には誇りを感じている。若手を信頼して使うべきだと私は思っているが、それが正しいことを見せることができたと思う。それは日本サッカーにとってもいいことだと思う。

 選手だけでなく、スタッフもたたえたい。コーチ、メディカル、たくさんのスタッフが長い間、努力して仕事してくれた。そして(田嶋幸三)会長、西野(朗)技術委員長にも感謝したい。全員がいま、ホッとしていると思う。この勝利を日本国民全員にささげたい。このチームに対して、皆さんが誇りに感じていることは過去にも言った。そしてこのチームが好きな人、日本の皆さんは今日の選手に誇りを感じていると思う。

「この試合の前に帰国しようと思った」

プライベートで大きな問題があったというハリルホジッチ監督。広報によると「家族に関すること」だという 【写真:YUTAKA/アフロスポーツ】

 実は私には、プライベートで大きな問題があった。皆さんはご存じないと思うが、その問題のことで私は、この試合の前に帰国しようと思った。サッカーとは関係ないが、それくらい大きな問題だった。しかし、応援してくれる皆さんへの責任もあるので、批判が始まったときにも、私はより力強くやってきた。それが私の性格だ。

 これで皆さん、ホッとされたと思うが、もう少し早いタイミングで(予選突破を)決めておきたかったと思う。今までのゲームすべてで勝利すれば、ミスを犯していなければ、もっと早く決まっていた。皆さん、たくさんのことをお聞きになりたいと思うが、プライベートの問題があるので、この時点でお答えできないことは申しわけないと思う。

 そして(私ではなく)書くべき選手たちがたくさんいるので、選手たちのことを(記事に)書いてほしい。そして本日、皆さんに拍手で迎えられたことを私は忘れない。たくさんのことが(記憶から)消えるかもしれないが、このことは忘れないだろう。そして今日の私の発言が議論を呼ぶことになるといけないので──(日本語で)すみません、ありがとうございました。

(ハリルホジッチ監督、深々とおじぎをしてから質問に答えず会見終了)
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