ラグビー“初代表”に近づく選手は? トップリーグ、もうひとつの戦い
SH、SO(背番号9、10)
NECを退団した茂野海人(26歳)はトヨタに移籍。新天地でさらなるレベルアップを図る。
瞬間のスピードに優れ、ゲームコントロールも向上している小山大輝(22歳/パナソニック)、速くて長いパスと正確なキックが武器の岩村昂太(23歳/トヨタ)はチーム内の競争が激しいが、出場時間を得て代表入りにつなげたい。
SOは田村優(28歳/キヤノン)、小倉順平(25歳/NTTコム)が春の日本代表、サンウルブズを引っ張り、松田力也(23歳/パナソニック)、山沢拓也(22歳/パナソニック)も自身の能力を発揮した。
SHから転向後、正確なキックパスなどで新境地を切り開いたイーリ ニコラス(28歳/神戸製鋼)、オリジナリティー豊かな攻撃を指揮する田代宙士(29歳/サニックス)、福崎竜也(23歳/サニックス)は、現在の代表メンバーとは違う魅力をアピールしたい。
来日2年目でまだ日本代表資格はないが、ファイトあふれるプレーでチームを引っ張っているサム・グリーン(23歳/豊田自動織機)の存在は、日本代表司令塔の座を狙う選手にとって大きな刺激になるだろう。
CTB(背番号12、13)
森谷圭介(23歳/パナソニック)はBKのほとんどのポジションをプレーできる万能性と、冷静な判断が光る。
172cmと小柄ながら、鋭い動きで体格差を感じさせない濱野大輔(23歳/リコー)、ともに来日2年目で19年までに日本代表の資格取得が可能なジョーダン・ペイン(24歳/NEC)、アマナキ・サヴィエティ(21歳/NEC)のコンビにも注目だ。
WTB(背番号11、14)
サンウルブズで奮闘するも、ケガで日本代表初キャップを逃した江見翔太(25歳/サントリー)は、秋の代表入りを目指す。昨季リーグ2位タイの13トライを挙げた山下楽平(25歳/神戸製鋼)も、ケガから復活すれば代表争いに絡んでくるだろう。
7人制日本代表で活躍し、日本国籍を取得したヘンリー ジェイミー(27歳/トヨタ)はキャリア初のトップリーグに挑む。同じ流れで15人制日本代表になったレメキ ロマノ ラヴァ(28歳/ホンダ)に続くことはできるか?
183cm、104kgの体格を誇り、タックルも強い石垣航平(24歳/コカ・コーラ)、驚異的なスピードが武器の石井魁(24歳/東芝)も今後が楽しみな存在。
FB(背番号15)
今季は五郎丸歩(31歳/ヤマハ)がフランスから復帰し、さらに代表争いが激しくなりそうだ。
日本代表資格取得に近づいているアンドレ・テイラー(29歳/サニックス)と、ロビー・ロビンソン(27歳/リコー)はともに今季から新チームでのプレー。テイラーはアウトサイドCTBとしてのプレーも魅力。
7人制日本代表で活躍した合谷和弘(24歳/クボタ)は170cmと小柄だが、高い身体能力と独特のリズムを生かしてアピールしたい。同じく7人制日本代表の羽野一志(26歳/NTTコム)は切れ味鋭いステップと正確なタックルが持ち味。
ジョセフHCを良い意味で困らせることができるか
真夏に開幕し、1月まで行われるトップリーグ。ファンを驚かせ、ワクワクさせるようなプレーが多く生まれることを期待したい。
(文:安実剛士/スポーツナビ)