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年に一度の新潟名物重賞レース
直線1000m馬券攻略法を須田鷹雄が解説!

確実におさえておきたい3つのコース傾向

昨年のアイビスサマーダッシュ、勝ったのは牝馬のベルカント(右)、2着は外枠13番のネロ(左)(撮影:下野雄規)
昨年のアイビスサマーダッシュ、勝ったのは牝馬のベルカント(右)、2着は外枠13番のネロ(左)(撮影:下野雄規)【netkeiba.com】

 年に一度の名物重賞、直線1000mのアイビスサマーダッシュ(GIII)が今週日曜に迫ってきた。ここではアイビスサマーダッシュそのものはもちろん、競馬自体そこまで詳しくないという方にもお分かりいただけるようにレースやコースの傾向を解説していこうと思う。


 まず、このコースの特徴として競馬ファンの間で常識となっているのが「外枠有利」だ。コースの外側は内側よりコンディションが良いことが多く、そこへ向けて効率的に進路を取れる外枠は有利、ということである。一時期この「内外の差」は解消する方向に向かいかけたのだが、ここ2〜3年はまた外枠有利の傾向が顕著になっている。先行力のある馬なら内枠からでも前に出していって外に寄せることができるが、内枠差し馬は良いコースが取れない。結果として内枠から穴馬は出にくい。馬券は外枠から組み立てたほうがよいし、穴を狙うとなればなおさらだ。


 2つめのコース傾向として、先行力はあったほうがよいが、単調な逃げ馬は意外と苦戦するという点を指摘しておきたい。特にクラスが上がると、逃げ・先行馬の一部がゴール前で失速して中団から1〜2頭が伸びてくるような決着も多い。さらに、新潟芝1000m・1000万条件以上の競走に出走した馬(コース開設以来)を前走位置取り別に集計すると、前走で差しに回っていた馬が2〜3着で穴馬券を演出している様子が見てとれる。直線の短距離レースといっても単に勢いだけで走るのではなく、1000mの中で緩急をつけられるような馬が理想だ。


 3つめの傾向として、前走でダートに出走していた馬がけっこう穴をあけていることを挙げておく。コース開設以降、前走も芝のレースに出走していた馬の回収率は単勝71%・複勝74%。それに対して前走ダート戦に出ていた馬は単勝116%・複勝108%。勝率や複勝率は芝組のほうが高いので、「芝組は本命色が強く、ダート組はたまに大きい穴を出す」とまとめられる。


 このコースではスピード能力だけでなくパワー的要素も必要とされることを示唆するデータだが、同様のことは馬体重別成績にも現れている。460キロ未満馬の回収率は単勝59%・複勝54%。460キロ以上馬が単勝86%・複勝88%なのに比べると低いし、勝率や複勝率でも後者のほうが大きく勝っている。「迷ったら大きい方」は意外と有効な予想方法だ。


 以上の点に加えて、アイビスサマーダッシュそのものの傾向についても紹介していこう。(データは第1回以来の通算)

性別、重量、ステップ……アイビスSDで来る馬のパターンは

アイビスサマーダッシュ連覇を達成した牝馬のカノヤザクラ(撮影:下野雄規)
アイビスサマーダッシュ連覇を達成した牝馬のカノヤザクラ(撮影:下野雄規)【netkeiba.com】

 まず前走で出走していたレースについてだが、いまはできれば前走GIII組を中心に組み立てたいところだ。以前はオープン特別組や条件戦組も好走していたが、2012年以降[0-3-2-39]と勝ち馬が出ておらず、複勝率も11.4%で高くはない。馬券に絡んだ5頭のうち人気薄だったのは15年9番人気2着のシンボリディスコくらいで、わざわざ狙う妙味もない。


 前走GIII組は創設以来の16回中10回で優勝馬を出している。さらにこの組は前走好走馬が素直にアイビスサマーダッシュでも走る傾向がある。前走GIIIで1〜5着だった馬は[8-2-1-12]。今年はアクティブミノルだけが該当馬なので、素直に考えれば同馬が有利。ただ同馬は前々走以前ずっと馬券に絡んでいなかった馬で、前走CBC賞3着も8番人気でのもの。好走に再現性があるのかはちょっと悩むところだ。


 一方で、前走GIIIで10着以下だった馬は[1-0-0-26]で09年に優勝したカノヤザクラ以外全滅。今回は人気の1頭ネロ(前走シルクロードS11着)がこれに引っかかってしまう。過去の実績を考えると無視はできないが、さりとて軸にもしづらい。


 また牝馬が強いことと、負担重量(斤量)の軽い馬が強いこともこのレースの傾向だ。牝馬が強いのはサマースプリントシリーズ全体に言えることだが、このレースでも勝率・複勝率・単勝回収率・複勝回収率のすべてにおいて牝馬が牡馬を上回っている。