年に一度の新潟名物重賞レース 直線1000m馬券攻略法を須田鷹雄が解説!

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今年のレースで狙うべきは

上位人気が予想される牝馬のフィドゥーシア(レースは2017年春雷S優勝時、撮影:下野雄規) 【netkeiba.com】

 今回上位人気になりそうな牝馬にはフィドゥーシアがいるが、同馬はオープン特別組であることだけがマイナス材料。連勝してきているのでアリとしてもよいと思うが……。斤量の絶対値が軽く、かつ牝馬というとレジーナフォルテ。51キロ以下の馬はこのレースで過去[2-2-1-4]。不思議なことに1番人気に推された2頭が飛んで、穴っぽいところが馬券に絡んでいる。そう考えると魅力だが、前走1000万条件組というのは前述したようにここ数年の傾向としてはやや厳しい。

 こうして見ると今年は条件がすべて揃った登録馬が居ないということになるが、その中からなにを妥協して本命馬を選ぶか、それが個人個人の判断ということになる。さらにそこに加えて議論をややこしくするようで申し訳ないが、最後に「コース実績のない穴馬」を探すことの重要性を指摘しておきたい。

 新潟芝1000m直線コースで1着歴(クラス不問)のある馬がその後アイビスサマーダッシュに出走した場合の成績は通算で[6-5-5-57]なのだが、回収率は単勝43%・複勝46%と低い。好走馬の多くは1〜3番人気馬で、4番人気以下だと[1-0-4-47]の単25%・複30%。「コース適性があると分かっていながら人気にならない馬」にはあまり脈が無い。

 見つけるべきは「このコースで走ったことがない、勝ったことが無いが、実はコース適性がある」という馬。今年のアイビスサマーダッシュではコース未出走・未勝利の馬は絶対数が限られている。その中から選ぶのだから、大きな手間にはならないはずだ。この「敢えてリピーター以外を探す」という発想は、このコースにおける他のレースでも有効なものとなる。

須田鷹雄氏 【netkeiba.com】

文:須田鷹雄(すだ たかお)
1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。「バンキシュ!」「ガラット」など多数のデータを元にそのレース予想を展開。

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