巻き返しを誓うロッテ主将・鈴木大地 「先ではなく今を見るしかない」

千葉ロッテマリーンズ

コンバートは野球人生の転機

鈴木はセカンドへのコンバートを「野球人生の転機にしたい」と語る 【写真は共同】

 今年1月31日。キャンプイン前日に、伊東監督から「今年はセカンドをやってもらう」と告げられた。 プロ2年目の13年にショートのレギュラーに定着。13年と16年の2度、ショートとしてベストナインに輝いている。だが、鈴木はショートへのこだわりはなかった。

「試合に出るのがすべての世界ですから。今までの成績に満足しているわけではないですし、もう一度頑張るためのいいきっかけだと思いました。今シーズンが終わったときとか、現役生活を終えたときに『セカンドへコンバートされて良かった』と思えるような、野球人生の転機にしたいですね」

 アマチュア時代にセカンドを守ったことはほとんどない。プロ入り後に経験はあるが、本格的にセカンドとなるのは野球人生で初めてのことだ。動きが複雑なうえ、ショートとはまったく逆の動きとなる。鈴木は年上、年下を問わず、いろいろな選手にアドバイスを求めた。「セカンド1年生ですからね」と笑う。

 同じようにプロ入り後にショートからセカンドとなった井口資仁からは、技術的な話とともに「基本の動きを反復練習した」と聞いた。「井口さんみたいな一流選手でもそういうことがあったんだな」と感じたという。

 今季は開幕から5月21日の楽天戦まで、全42試合でセカンドを守っている。

「やっていくうえで、あらためて魅力的なポジションだと気づきました。充実感があります」

 失策はまだ1つしかしていない。だが、「まだまだです」と首を振る。

「セカンドは難しいと思っていたけど、実際に守ってみると、思っていた以上に難しい。ノックなど練習での動きはある程度形になってきました。でも、試合では一瞬の判断が求められます。それが遅れたことが何度かある。投手には申し訳ないけど、これから先、ミスもするかもしれない。それを生かさなければならないと思っています」

 5月21日の楽天戦を終えた時点で、ロッテは11勝30敗1分けで6位と苦しんでいる。鈴木は前を向き、言葉に力を込めた。

「巻き返すには、先ではなく、今を見るしかない。目の前の一試合に集中する。それを積み重ねていきます。頭は冷静に、プレーは熱くやっていきたい」

 主将の姿に引っ張られ、ロッテはここから反撃する。

2/2ページ

著者プロフィール

新着記事

編集部ピックアップ

コラムランキング

おすすめ記事(Doスポーツ)

記事一覧

新着公式情報

公式情報一覧

日本オリンピック委員会公式サイト

JOC公式アカウント