“越後のダルビッシュ”ら好素材が多数 東都「2部」ドラフト候補たちの現状
高校時代から“越後のダルビッシュ”と称されていた国士舘大・椎野は195センチの長身右腕 【撮影:高木遊】
そして、今年も少なくとも5名の選手がプロからの高い注目を集める、もしくはプロ志望の意向を持っているとされる。投手では椎野新(国士舘大)、葛川知哉(青山学院大)、東野龍二(駒澤大)。野手では捕手の小畑尋規(立正大)、遊撃手の遠藤康平(青山学院大)だ。
その5選手が出場する2試合を目当てに、多くのNPB球団スカウトが5月8日の大田スタジアムに集結した。
【動画】国士舘大・椎野の投球フォーム
発展途上中の“越後のダルビッシュ”
新潟・村上桜ヶ丘高時代は、3年春の県大会で6試合38回3分の2を投げて51三振を奪って県大会を制覇し、「越後のダルビッシュ」との異名がついた。ただ、当時はまだ全体的に荒削りで、当時国士舘大で指揮を執っていた永田昌弘監督(現国士舘高監督)は「楽しみな選手が獲れた。でも2年間は“放牧”かな」と体づくりから入ることを示唆していた。
だが、チーム事情により1年秋から登板機会を得ると2勝をマーク。その後はチームの低迷とともに勝ち星を多く積み重ねることはできなかったが、昨秋には2部優勝決定プレーオフも含め4勝をマークした。
2部ながらも早くから高いレベルに身を置いたことで「インコースも攻められなければ通用しない」と悟り、コントロールを磨いてきた。それだけにこの日は積極的にインコースを使って相手打者を攻め、終盤以降から使い始めた落差のあるフォークも有効に決めるなど経験豊富ゆえのマウンドさばきを見せた。
某球団の投手出身のスカウトは「腰の開きが遅いので球持ちが良く、相手打者は差し込まれている。大柄ではあるが、フォームに無駄なロスがなく力の出し方が良いので制球力もある」と高く評価。軸足が早く折れて体重移動がスムーズにできていない課題も指摘していたが、「その分伸びシロがあるということ」とさらなる成長に期待をかけていた。
青学勢は秋の復調に期待
高校時代から経験豊富な青山学院大・葛川。右横手から140キロ台後半のストレートを投げ込む 【撮影:高木遊】
だが、青山学院大では1年時にチームは2部へ降格。2年春に公式戦デビューを果たすも舞台は2部リーグだった。以降は細かなケガを何度か重ねながらも、各大学のグラウンドや地方球場のマウンドで腕を磨いた。
「武器はストレートで押せること」と話すように、最速148キロのストレートでカウントを稼ぎ、スライダーやシンカーを交える投球スタイルだ。ただ、昨秋後半は走っていたストレートが今季は走っておらず、それに伴いスライダーやシンカーも決め球になりきれていない。前出の投手出身スカウトも「体の遠いところから遠いところへ腕を振ってリリースしていているので腕のしなりが少なく、打者からも見えやすい印象」と課題を話した。
同じく青山学院大では遊撃手・遠藤康平が秋のプロ志望届提出を視野に入れているが、昨秋の打率1割9分1厘に続いて、今春も打率2割と低迷。今季を無失策で終えるなど好守には定評があるだけに、1年春に1部で打率3割2分4厘を記録し、新人賞を獲得した打棒を復活させたいところだ。