マラソン「2時間切り」は実現するか トップ3選手が前人未到の領域に挑戦
もし2時間を切ったら……
2時間4分45秒の記録を持つレリサ・デシサ。最高に近い環境でどこまでタイムを縮められるか 【写真:ロイター/アフロ】
トップランナーともなると、通常のレースでは前半よりも後半の方がタイムが上がることもある。これは前半はまだ様子見の部分があるのと、他選手との駆け引きがあるからだろう。換言すれば、彼らはレース前半では自分のペースで走っているわけではない、ということだ。しかし今回の挑戦はレースで優勝することではなく、あくまで2時間切りの達成が目標であり、そのためのペース配分をスタートからすれば良い「だけ」となる。そう考えると、実現可能のようにも思えてくる。
3月に行われたテストランの様子。ペース配分が重要なカギとなりそうだ 【(C)NIKE】
米ケーブル局・CNNの取材にキプチョゲは「人間は自らの想像を超えて、ありえないと思われることも成し遂げてしまうのです」と自信のほどを示している。最高のランナーが最高の環境を与えられた時、フルマラソンで2時間を切ることができるのか。世界が注視する。