アウェーで“おいしい敵”をいただこう! 食いしん坊ライター大島のスタグル6選
群馬の登利平はぜひ「松」で!
今回はJリーグのファン・サポーターの皆さまに「スタグル」の魅力をお伝えするべく、オフ・ザ・ピッチに絞ったコラムを書くことになった。私はライターとしてサッカーの分析力ならともかく、食い意地では誰にも負けない自負がある。J1とJ2のホームスタジアム40会場のすべてに足を運んだことがあり、おそらく30会場程度の「スタグル」をすでに味わった。そんな経験を踏まえた選りすぐりの6品を推薦したい。
群馬は現在J2の最下位と苦戦しているが(第10節終了時点)、実は小クラブほどグルメに力をいれるという「反比例の法則」もスタグル界隈では語られている。群馬はもちろん栃木SC、水戸ホーリーホックといった北関東勢はJ2、J3のスモールクラブだが、グルメのレベルはJ1よりむしろ高い。
ビジュアル的にはまさに「鳥めし」で、薄くスライスされた鶏の照り焼きが、ご飯の上に乗っている定番の構成だ。ただ、それぞれの個と調和がこれを逸品足らしめている。鶏肉とごはん、タレの三重奏はレアル・マドリーのベンゼマ、ベイル、クリスティアーノ・ロナウドと同レベルの破壊力だ。
ラーメンのレシピから生まれた唯一無二のカレー
味の秘密はラーメンのレシピを研究して作り出されたという豚骨、牛骨、鶏ガラ、野菜から丁寧に取ったスープ。ふわっとした口当たりのルーは小麦粉を一切使わず、野菜だけでとろみを出しているのだという。角煮も含めて「こってりしている」という先入観を持たれがちだが、YASSの角煮カレーは口当たりがさっぱりしてフルーティーだ。そんな不思議なカレーも、ぜひご堪能いただきたい。
優しい食感のうどんと、細かく刻んで甘辛く煮こまれた鶏肉、そしてツユがこれも魅惑の三重奏を奏でる。かしわうどんはスタジアムへ乗り込む前に、鳥栖駅のホームでいただくこともできる。私ほどの“かしわサポーター”になると、V・ファーレン長崎を取材した帰りに、わざわざ途中下車して食べていくことすらある。