勝者ガルシアと松山を分けたモノは? データで見るマスターズ最終日

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“神の子”セルヒオ・ガルシアが悲願のメジャー制覇。初めてグリーンジャケットに袖を通した 【Getty Images】

 米国男子ゴルフの2017年メジャー初戦「マスターズ」は歴史に残る名勝負となった。

 現地時間9日(日本時間10日)に行われた大会最終日、サンデーバックナインは最終組のセルヒオ・ガルシア(スペイン)とジャスティン・ローズ(イングランド)の一歩も譲らない一騎打ち。特にガルシアの15番でのイーグル、直後の16番でのローズのバーディはパトロンを揺らす会心の一打だった。

 最後はプレーオフ1ホール目でバーディを決めたガルシアが悲願のメジャー初制覇。大舞台で勝てないと言われ続けた男がメジャー出場74試合目にして、初めて歓喜に酔った。

松山「絶対に勝てると思う」

松山も最終日に意地を見せ、トータル1アンダー11位タイでフィニッシュ 【写真は共同】

 日本の代表として臨んだ松山英樹も、最終日に目の覚めるチャージを披露した。

 パッティングを決めきれないところもあったが、キレの戻ったショットでチャンスを量産。7バーディ・2ボギーの“67”で5つスコアを伸ばし、トータル1アンダー11位タイに食い込んで見せた。最終日に限ればフェアウェイキープ率(78.57%)、パーオン率(83.33%)は共に全体2位だった。

 4日間を通じてスタッツをみると、やはり痛かったのが平均1.74で予選通過選手中46位のパッティング。特に7度の3パット(1つは4パット)は全選手中ワーストの数字となっている。

 松山自身も「(4日間)グリーンの速さに合わせられなかった」と自覚している。だが、グリーンジャケットに手が届く実感を得たのも事実。「3日目の後半と今日でいいショットが打てたので、そこは自信を持ちたい。昨年末ぐらいのパッティングができれば絶対に勝てると思う」という言葉を信じて来年を待ちたい。

鍵を握ったのはティショットの精度

ガルシアを優勝に導いた要因の一つは、ティショットの安定感だった 【Getty Images】

 優勝したガルシアもパッティングに苦しんだが、それを上回るショット力でねじ伏せた。4日間通じてパーオン率とフェアウェイキープ率が2位。平均飛距離も291.50ヤードで全体6位と高いレベルでまとめたことが勝因だった。

 特に11位タイに終わった松山や2位のローズと差をつけたのがティショットの安定性。アイアンショットに比べてティショットでやや苦しんだ印象のある松山だが、ガルシアはプレーオフまで含めて最後まで高い安定感を誇った。

 プレーオフを戦ったローズも、最後はティショットを右の林に入れて出すだけでボギー。全体でも62.50%と低い数値に終わり、ティショットの精度でガルシアに敗れる結果となった。

【セルヒオ・ガルシアのトータルスタッツ】
パーオン率:75.00%(2位タイ)
フェアウェイキープ率:80.36%(2位)
ドライビングディスタンス:291.50ヤード(6位)
平均パット:1.65(3パット1回)(26位タイ)

【松山英樹のトータルスタッツ】
パーオン率:70.83%(6位タイ)
フェアウェイキープ率:66.07%(25位タイ)
ドライビングディスタンス:289.75ヤード(11位)
平均パット:1.74 (3パット以上7回)(68位タイ)
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