「限界作らず練習した」羽生が逆転V 宇野も2位、強さを示した日本男子
宇野「自分は自分と考えていた」
「今できる自分の100パーセントを出せた」と、宇野は会心の演技で自己ベストを大きく更新した 【写真:田村翔/アフロスポーツ】
フリーでもループ、フリップなど4つの4回転をしっかりと着氷。3回転ルッツで着氷が乱れたほかは、ほぼミスのない演技で、パフォーマンスとしても観客に訴えかけるエネルギッシュな表現で魅了した。120.03点と高い技術点、9点台を連ねた演技構成点の両輪がそろい、フリーで214.45点、合計319.31点と自己ベストを更新する高得点を獲得。見事に銀メダルを手にした。
「みんなノーミスで、プレッシャーになったかもしれないですけど、やっぱり自分は自分と考えていたので、去年の失敗をしないよう楽しく滑れたらいいなという思いでした。むしろユヅくん(羽生)のあれだけの点数、演技を見て、『どんなことをしても勝てないな』という確信が生まれたので、開き直って自分のことをやろうと思いました。今できる自分の100パーセントを出せました」
日本勢は上位2人の合計順位が「3」となり、平昌五輪の出場枠を最大の3枠とした。
フェルナンデスは3連覇ならず
3連覇を狙ったフェルナンデスは、フリーで転倒もあり、4位に終わった 【写真:田村翔/アフロスポーツ】
「フィギュアスケートは大変なスポーツ。(今回の敗北について)五輪に向けて、ポジティブな面を見ていきたい。きっとプレッシャーが少し減ると思うよ」
17歳チェンは6位も「楽しかった」
17歳のチェンはフリーで4回転6本を入れる驚異的な構成で臨んだが、ミスもあり6位で大会を終えた 【写真:田村翔/アフロスポーツ】
男子の五輪出場枠で3枠を獲得したのは、日本と米国のみ。2枠はカナダ、ロシア、スペイン、中国、イスラエルとなった。1枠はウズベキスタン、ジョージア、カザフスタン、ラトビア、オーストラリア、フランス、チェコ、ドイツに決定している。
史上まれに見るハイレベルな戦いは、平昌五輪の舞台で再現されることだろう。選手たちがケガに悩まされることなく、アスリートの限界に挑む姿を見せてくれることを祈りたい。