国内GIと海外馬券、共存の課題 大阪杯GI昇格による“いたしかゆし”
2年目の海外競馬馬券発売
ヴィブロスがドバイターフを制し今年も日本馬がドバイミーティングの勝ち馬に名前を連ねた、一方で馬券の売り上げは……? 【Getty Images】
主催場が海外とはいえ、JRAの負担がゼロなわけではありませんが、同レベルのビッグイベントを自前で開催することを思えば、経費のかかり方は比較にはならず、それを踏まえて4回の売上に目を向けると、ざっと95億円。100億円近い馬券売上があったのですから、関係者の言葉を借りるまでもなく「予想を超えた成果」があったことは確か。
そして海外競馬馬券発売2年目を迎えた今年、第一弾として先週3月25日の『ドバイ国際競走』の3レースが発売されました。
ドバイの売上の想定外
日本馬も創設初年から参戦(ライブリマウント)し、遠征馬は年々増加の傾向を辿っています。今年もリアルスティールが出走を回避したものの、10頭が遠征。うちドバイターフ1頭、ドバイシーマクラシックに1頭、ドバイワールドカップに4頭が出走し、ターフを元メジャーリーガー佐々木主浩氏所有のヴィブロスが制して、今年も日本馬がドバイミーティングの勝ち馬に名を連ねました。
歴史的名馬アロゲートがドバイワールドカップを圧勝、日本での3レース売り上げは総額で25億8107万500円 【Getty Images】
これについて様々な要因が挙げられています。主だったところでは、レースの出走時刻が土曜深夜だったこと、発売時間そのものが短かったこと、そして遠征馬に目玉となる馬がいなかったこと、などでしょうか。
この遠征馬の質、ということで、もしかすると影響しているかもしれないのが、今週末に行われる新設GI大阪杯です。