香川真司「結果が出てホッとした」 W杯最終予選 タイ戦後の選手コメント

スポーツナビ

吉田麻也(サウサンプトン/イングランド)

キャプテンを務めた吉田は、勝利にも多くの課題を挙げた 【写真:長田洋平/アフロスポーツ】

「無失点で終われたのは奇跡に近い」

(無失点での勝利について)結果は評価できますけれど、内容は全然でした。課題がたくさんあって、無失点で終われたのは奇跡に近いと思います。4点取れたのは大きいですし、悪い時でもこうやって勝ち点を積み重ねていくことが予選を通して大事になってくるので、そこは評価できます。勝ってる時こそしっかり足元を見つめ直して、どうやって改善していくのかを探っていかないといけないと思います。負けが込んだり、負けが続くと余裕もなくなってくるので、勝っている時にしっかりやっていきたいと思います。

(UAE戦と違って、タイはラインを高く上げて前から奪いにいくような理想のサッカーができる相手だと思ったが)ラインは割と高かったと思います。選手の距離感、ボールの失い方が悪かったですね。こういうことも起こり得ると想定はしていますけれど、こういうパフォーマンスはのみ込みづらいですね。

(2−0になった後は押し込まれた)基本的に自分たちのミスなので、選手同士の距離感やもう少しテンポよく(ボールを)回したり、無理なクサビを入れる必要もなかった。後ろで少しリスクをかけ過ぎたのもありますね。(ボランチの組み合わせが変わったこともやりづらさの一因か?)それもあると思いますけれど、それだけでもない。選手が違うからだと言い切ってしまえばそれで終わってしまうので、それ以上を求めてやっていかないといけないと思います。僕ももう少しコントロールできただろうし、悪い流れに引き込まれてしまった。個人的に改善できるところはたくさんあるし、チームとしても改善しなきゃいけないところはたくさんあります。

(ゴールシーンについて)イギリスであんなふうになることはないですけれど(苦笑)。キヨ(清武弘嗣)のボールはいつもいいので、信頼して飛び込んでいます。久しく(ゴールを)取っていなかったので気持ちよかったです。

(チーム内で競争が高まってきたが)裕也が(得点を)入れると、他のベテランの選手にとって非常に大きな刺激になる。逆に言うと川島選手みたいなパフォーマンス、試合に出ていなくても出された状況で結果を出すということもチームの底上げにつながる。総じてチームにとってプラスになるので、いい状態ではあると思います。

(キャプテンの役割はどのくらいできた?)どうなんですかね。分からないです。皆さんが判断してください(苦笑)。

本田圭佑(ミラン/イタリア)

本田(右)はチームとしての戦い方に疑問を抱く 【写真:YUTAKA/アフロスポーツ】

「チームとしての戦い方に誰1人満足していないと思う」

 結果と関係のないところで何かを感じてプレーしないといけないと思っていました。そういう意味では守備の時に両サイドアタッカーが引き過ぎてしまって、(ボールを)取った時にいるべきところにいなくて、岡(岡崎)しかいなくて失うというケースがありました。攻撃に問題があるというより、つなぎに問題があるというより、意外に守備のやり方に問題があったりするんじゃないかとやりながら感じました。

 サイドバックが上がってきた時に自分らがどう対応するか。相手は頑張ってつなぎましたけれど、これくらいは(W杯)予選を通過すると当たり前になってくるので、これをベースに対応をしっかり見ないと、フィニッシュのレベルも相手は上がってくるわけですから。ゼロ失点ですけれど、これが2、3失点(してしまう)。レベルが上がると、今日みたいに僕らが4〜5点は取れない。そういう意味で、チームとしての戦い方に誰1人満足していないと思う。

(本大会を意識している中でこの戦い方でいいのか?)僕はいいとは思っていないですけれど、ちょっと話すタイミングを考えたい。別に今、いくらでも言うことはできるけれど、できるだけみんなの奥底にスッと入る言葉をタイミングよくかけたいから。それはもう少し僕の状況が好転してから、そういうことを話せばいいのかなと。

川島永嗣(メス/フランス)

PKをセーブするなど、川島は2試合連続の無失点に大きく貢献した 【写真:YUTAKA/アフロスポーツ】

「(PKセーブは)なんとなく」

(スーパーセーブでチームを救った?)タイも今までのようなチームではないし、フィジカル的にも技術的にもかなりレベルの高いチームでした。ただ自分たちが前半に2点取った後、少しジタバタしてしまったので、ゲームの内容自体はすごく難しくなってしまったと思います。そういう中でも無失点で終われたのは良かったと思います。

(ミスが多かった?)ハッキリしていない部分が多かったし、前と後ろの距離が長くなった場面がありました。そこは1つや2つだけではなくて、少し長い時間帯続いてしまったと思います。

(PKセーブはコースを読んだ?)いやまあ、もうなんとなく(笑)。なんとなくもう自分としてはあっち(右)で勝負しようかなと思ったので。タイミングだけはしっかり合わせていこうと思いました。しっかりとタイミングが合って、ちょうどいいところに来て良かったです。

(得失点差に響くかもしれないので大きなセーブになったのでは?)今回の勝ち点3もそうですし、前回(UAE戦で)大きな試合を自分たちがこなして、それがこの試合で台無しになる可能性は大きかったと思う。そういった意味で大きな勝ち点3だと思うし、結果的に無失点で終えることは、自分たちが上に立つためにも大切なことだと思うので、いい結果だと思います。

 日本代表は常に高いレベルを求められる場所だと思っているし、自分は向こう(メス)で試合に出ることが一番だと思っています。この2試合で監督が自分を使うことはリスクがあったと思うし、自分は自分自身が求めているレベルを、チャンスをもらった時に示していくしかない。向こうでまた勝負が始まりますし、またしっかり監督に呼ばれるようにやっていきたいと思います。

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