「結果の違いは、タイと日本の質の違い」 W杯最終予選 タイ代表の試合後会見

スポーツナビ

試合後、タイ代表のセーナムアン監督は、「選手たちは100%頑張ったと思う」とねぎらった 【写真:YUTAKA/アフロスポーツ】

 サッカー日本代表は28日、埼玉スタジアム2002でワールドカップ(W杯)アジア最終予選タイ戦に臨み、4−0で勝利した。日本は前半8分に香川真司、19分には岡崎慎司が代表通算50ゴールを決めて2−0で試合を折り返すと、後半12分には久保裕也が2試合連続ゴールを記録。38分にセットプレーから吉田麻也が4点目を奪うと、41分に与えたPKはGK川島永嗣が防ぎ無失点で試合を終えた。

 試合後、会見に臨んだタイ代表のキャティサック・セーナムアン監督は、「日本には心からおめでとうと言いたい」と日本の勝利をたたえた。「結果の違いは、タイと日本の質の違い」と語り、「私は誰も責めないし、何も不満もない。選手たちは100%頑張ったと思う」と選手たちをねぎらった。

選手はいろいろ学んだと思う

 日本には心からおめでとうと言いたい。勝ち点3を取れたことにお祝いを申し上げたい。(今日の試合は)自分たちよりもずっと強い相手と対戦することを知っていた。そして日本がすべてのチャンスをものにしたことを認めなければならない。パスの精度、シュート精度も日本は良かった。われわれも後半はしっかりビルドアップができていたが、それでも最終的にフィニッシュをしっかり決めることができていなかった。ただし、これはわれわれにとって、とてもいい経験となった。今後のわれわれの成長を促す試合になったと思う。

──先週のサウジアラビア戦(0−3)からメンバーを変えた。タナボーン・ケサラットとワタナ・プライヌムの評価はどうだったか(外国人記者)

 確かにスタメンに変更を加えた。タナボーンもワタナも、自分たちにとってベストなポジションでプレーした。特にワタナはとても良いデビュー戦となった。彼は将来有望だと思う。

──今日はたくさんのチャンスを作っていた。どうしてあれだけ頑張れたのか。選手のモチベーションについて教えてほしい。(タイ人記者)

 まず、選手たちをほめたい。ホームでサウジアラビアに0−3で敗れたところから気持ちを切り替え、祖国のために最後まで走って戦った。そして選手1人1人が一生懸命プレーして貢献した。だから私は何も不満はない。選手たちは素晴らしい試合をした。

PKなどチャンスをつかむも無得点に終わったタイ代表。セーナムアン監督は「質の違い」と語った 【Getty Images】

──得点差と異なり、試合内容は拮抗(きっこう)していた。フィニッシュに違いがあったが、理由は何か?(田村修一/フリーランス)

 今日、選手はいろいろ学んだと思う。結果の違いは、タイと日本の質の違いによるものだと思う。それでも選手は精いっぱい頑張っていい経験を積んだ。PKを決められなかったのも質の差だと思う。ただし私は誰も責めないし、何も不満もない。選手たちは100%頑張ったと思う。

──タイにとっていいゲームだった、日本のどこに付け入るスキがあったと思うか?

 日本に付け入るスキがあったとは思わない。攻撃も守りもフォーメーションもそうだ。なぜ、われわれの選手があそこまでいいプレーしたかというと、日本戦を望んでいたからだ。アジアのトップクラスのチームと戦いたかったからだ。われわれは、今日学んだことをしっかり祖国に持ち帰って、残り3試合に生かす。タイにとって、この予選で最も厳しい試合は終わった。残り3試合では、タイに勝利してロシアに到達するのは大変であることを、対戦相手に感じさせる試合にしたい。

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