香川真司「結果が出てホッとした」 W杯最終予選 タイ戦後の選手コメント

スポーツナビ

ゴール後、感情を爆発させた香川。「ホッとしている」と正直な心境を明かした 【写真:YUTAKA/アフロスポーツ】

 サッカー日本代表は28日、埼玉スタジアム2002でワールドカップ(W杯)アジア最終予選タイ戦に臨み、4−0で勝利した。日本は前半8分に香川真司、19分には岡崎慎司が代表通算50ゴールを決めて2−0で試合を折り返すと、後半12分には久保裕也が2試合連続ゴールを記録。38分にセットプレーから吉田麻也が4点目を奪うと、41分に与えたPKはGK川島永嗣が防ぎ無失点で試合を終えた。

「結果を常に求められる中で出せていなかった」という香川は、試合後に「ホッとしているところは正直あります」と心境を明かした。また、得意のダイビングヘッドを決めた岡崎は「もう1回自分のFWとしての感覚を蘇らせる意味でも良かった」と、記念となるゴールの価値を語った。

 日本は6月7日にホームでシリアと親善試合を行い、6月13日にはアウェーでイラク代表との最終予選を戦う。

香川真司(ドルトムント/ドイツ)

「僕のクラブでの結果は物足りない」

(ゴールシーンは)うまくかわして決めたと思います。(久保)裕也が右サイドで抜けた時に、入るタイミングをすこしずらしたら岡ちゃん(岡崎)がうまくニアで潰れてくれました。いい時間帯に取れたし、タイミングを含めていいゴールだったと思います。

(2−0の後は苦しくなってチームのバランスを取った?)チームとして気の緩みが出てしまいました。ただそれは十分に起こり得ることで、次の課題だと思います。ああいう時間帯になったときにどうやって守備をして、どうやって攻撃するかという意思統一がチームとしてなかったですね。

(2試合連続でトップ下で出場したが、あの位置でプレーしたい?)個人的には結果を常に求められる中で出せていなかったので、この2連戦で必ず残さないといけないという気持ちが常々ありました。攻撃の選手はそういう気持ちがあると思いますけれど、ホッとしているところは正直あります。

 もう少しボールポゼッションする時のチームとしての意識を、裏一本だけではなくて、どうやって縦パスを入れて、3枚目、4枚目(の選手)が絡むのか。それはトレーニングしていくしかないし、それを今日は痛感しました。チームとしての狙いが(相手ディフェンスラインの)裏というのがあったけれど、それだけではダメというのをあらためて感じましたし、チームとしての課題が残ったと思います。

(最近はクラブで試合に出ていた。その中での代表戦だったが)それまでほとんど出ていなかったので、不安の方がどちらかというと大きかったです。プレッシャーも含めて、この1週間〜10日間はすごくいい経験になったと思います。常にここで結果を残さないといけないと思いながらやっていたので、個人としてもチームとしても大きかったと思います。

(クラブにもつながる?)クラブでの評価が常に代表につながると思っています。それを実現している選手がほとんどだと思うので、僕のクラブでの結果は物足りない。この2〜3カ月しっかりとクラブで結果を残して、6月にまた(代表に)呼ばれるように頑張ります。

岡崎慎司(レスター/イングランド)

岡崎はダイビングヘッドで記念の代表通算50点目を決めた 【写真:YUTAKA/アフロスポーツ】

「FWとしての感覚を蘇らせる意味でもよかった」

(代表通算50点目を取って、岡崎のコールが高まっていたが)いつも聞こえてきますけれど、決めてなかっただけなので。(ダイビングヘッドでのゴールについて)どうしても感覚が全然なかったんですけれど、(元イタリア代表のフィリッポ・)インザーギとかのゴール集を最近ずっと見返していて、実際にボールが当たる瞬間までゴールをイメージできていた。自分にとって良かったと思うし、チームにとっても大きかったと思います。

(一番得意なヘディングでのゴールは記念にふさわしい?)そうですね。最近は(ヘディングでのゴールが)なかったので、ああいうヘディングは、もう1回自分のFWとしての感覚を蘇らせる意味でも良かったと思います。

(代表でのゴール数が49で止まっていたが、ホッとした?)それだけではなくて、フル出場も何年ぶりとかだと思います(15年9月のアフガニスタン戦以来)。ここ最近なかった気がするので、そういうのも個人的には良かったと思います。

久保裕也(ゲント/ベルギー)

久保は2試合で2得点3アシストを記録。チームにも「フィットしている」と手応えを口にした 【写真:長田洋平/アフロスポーツ】

「目に見える結果が出て良かった」

(1点目のアシストについて)シンプルに中が見えたので、(クロスを)合わせようかなという感じです。その時パッと思いついたことをやりました。(香川と岡崎は見えていた?)マイナスにいるのは分かっていましたし、そこを狙って出しました。

(ゴールについて)意外とフリーだったし、あの状況ですごく落ち着いていたので、(シュートを)打とうと思いました。ニアと言うか内側を狙ったのですが、あそこまでうまくいくとは思わなかったです。(ガッツボーズを見せたが)ホームで初(ゴール)だったので、うれしかったです。

(11月のサウジアラビア戦ではチームの中で浮いているというコメントがあった)前回よりは徐々になじめてきています。フィットしている感じです。プレーする中で、もっともっとフィットすると思います。(代表の右サイドでプレーする自信がついた?)まだまだもっと崩しの部分も回しの部分もよくなると思うので、改善点はいろいろあると思います。

(UAE戦と合わせて2試合で2得点3アシストだが)目に見える結果が出たので、すごく良かったと思います。これからかなという感じです。(周りが引き出してくれる?)それはもちろんありますし、うまくやれているかなと。そこが得点につながっていると思います。(右サイドをやることで得たものは)右サイドで仕掛けるイメージはだいぶできてきたかなと。

(香川や岡崎も結果を出して競争が激しくなってきた?)僕らの世代がもっともっと出てこないといけないと思うし、もっと活躍していかないといけない立場なので、僕はとにかく上の世代に刺激を与えられるように頑張っていきたいです。

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