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先発ロアーク「50球がマックスだった」
WBC準決勝後、アメリカ陣営が会見
先発のロアークは所属のナショナルズから投球制限をかけられる中、4回無失点の好投
先発のロアークは所属のナショナルズから投球制限をかけられる中、4回無失点の好投【写真:USA TODAY Sports/アフロ】

 第4回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)準決勝、日本vs.アメリカが21日(現地時間)、ロサンゼルスのドジャー・スタジアムで行われ、アメリカが2対1と勝利。初の決勝へ進出した。試合後、アメリカのジム・リーランド監督、先発のタナー・ロアーク、先制打を放ったアンドリュー・マカチャンが会見に出席し、試合を振り返った。

ロアーク「日本は素晴らしいチームだよ」

――タナー、昨日この試合がキャリアで最も大事な試合になると話しましたね。試合が終わって結果を受け、いまどういう感想を持っていますか?


ロアーク いい気分さ。肩の状態も良いし、何も問題はない。試合のコンディションが少し難しかったけど、両軍ともその状況下でよく戦ったし、天候については何も言うことはないよ。日本は素晴らしいチームだよ。アウトを取るのが非常に難しいし、最大限の賛辞を贈りたいね。素晴らしかったよ。


――今日は48球しか投げていませんが、投球制限はあったのですか?


ロアーク 残念ながらそうなんだ。9日間投げていなかったということで50球が今日のマックスだったんだ。真剣勝負で9日間くらいバッターと対戦していなかったから、球数制限も少し下げられたということさ。マウンドにいる間はよく投げられたよ。


――所属のナショナルズがそう指示してきたと?


ロアーク その通り。


――投手陣について、このチームにいるべき者がいないなど散々周囲は言ってきました。このチームでのプレーを選択しなかった投手に向けて言うことはありますか?


ロアーク ここにいない人のことを言っても始まらないよ。このチームの先発投手陣はみんな素晴らしいし、ビッグゲームでの経験もある。ここにいない人へ何か言ってみたいかと言われれば、そういう気持ちもないこともないけど、でもわれわれはここにいる面々で、そういった意味のないことに考えを巡らさず、全力を尽くすことに専念するだけさ。


――監督、今日は7人の投手を使いました。その中で明日の決勝でも登板する可能性のある投手はどれくらいますか? ブルペンは大丈夫でしょうか?


リーランド監督 大丈夫だと思いますよ。(メジャーチームの)ピッチングコーチから自軍の投手についての投球制限を気にするメールが送られてきていますし、それもあって明日は投げられない投手が出てくることはあるでしょうけど、今晩か明日には投げさせてもいいという了承をもらえる選手が大半となります。われわれとしても馬鹿げた起用法などはしていないつもりですし、それは明日も変わりません。


――今日登板した7人の投手たちのパフォーマンスについてはどう思っていますか?


リーランド監督 本塁打で1点を献上しましたが、エクセレントな仕事をしましたよ。ただ、今日の鍵は間違いなくロアークでした。異論の余地はありません。われわれが勝つためには彼が抑えてくれるというのが前提でしたし、実際そうしてくれました。ナショナルズの要望に沿いつつ、試合をつくってくれました。もし彼が散々な投球をしていたら、問題になっていたかもしれません。


 ですが、この大会に彼は必要な存在でした。ずっと見てきましたが、ぜひほしい人材でしたし、敬意を払ってもいます。昨晩チームには、『われわれのこの試合の先発は素晴らしい投手だ』と伝えました。正しかったと証明できて良かったです。


――監督、決勝では先発のマーカス・ストローマンに(投球制限の)95球を目いっぱい投げさせる考えですか?


リーランド監督 彼の投球次第ですね。


――そこまで投げる可能性はあると?


リーランド監督 そうですね。ただ他の試合と同様ですけど、打者がどれだけやってくれるかですね。


――わかりました。聞きたいのは投球制限があるかどうかです。


リーランド監督 ストローマンは予定通りの登板日に投げるのです。彼の投球をくまなく見ますよ。それが95球かそうじゃないのか、それはわかりません。言ったように、馬鹿げた起用はしないということです。しかし彼はそこまで投げる可能性があるかどうかということであれば、そうです。


――つまり、こういうプロが参加する最大の大会においても、あなたは各チームのピッチングコーチからメールをもらい、それによって誰が登板するか否かが決まるということですか?


リーランド監督 いえ、そういうことではないのです。それは真実ではない。言いたいのは、各球団の投手コーチこそがそのチームの投手についての最大の権限がある、ということです。今夜に関しては、各投手の投球数は少なかったので問題はありませんし、誰が投げるべきか投げるべきでないかを部外者が口を挟んでくることもありません。


 ただ単に、投手コーチは、彼らの球団の契約下にある選手がどのように起用してもらいたいかの大まかな要望を言ってくるだけなのです。われわれは大会に参加できて光栄ですし、明日もそう感じるはずです。

やるべきことができるチームだからこそ

――アンドリュー、君はドミニカ共和国戦でも大きな一打を打っていますし、今日も先制点をたたき出しました。自身のチームへの貢献度はどのように考えていますか?


マカチャン そうだね、今日の安打は良かった。先制点をスコアボードに刻んでロアークを少し楽にさせられたからね。いいところで打てて良かったよ。だけどすべてはオレの前を打つ(エリック・)ホスマーの“ビッグヒット”さ。彼が四球を引き出してくれたおかげで、自分が打つ機会を得られた。だから、全体的に良い試合だったよ。


――知っていると思うけど、これでアメリカはWBCで初めて決勝へ進むことになりました。アメリカの娯楽として親しまれているこの競技で、国を背負ってプレーするというのは重荷ではないですか? 決勝へ進むことの意義をどう感じていますか?


マカチャン ものすごく大きいよ。このチームには素晴らしい選手が集まっているし、みんな献身的に勝利を目指している。犠牲もいとわないし、もし勝利の機会が訪れても誰もエゴは出さない。このチームの素晴らしいところで、全員がスーパースターで3番バッターさ。でも誰かが7番を打たねばならないし、誰かが8番を打たねばならない。でもエゴはない。投手陣についても同じ。それがすべてだよ。


 やるべきことができるチームだからこそ、ここまでたどり着いたのだと思う。良い投手陣と良い攻撃陣がいるからね。ここまではよくやっているし、本当に楽しい。ここまで来たら明日が楽しみだ。(決勝進出は)初めてのことだし、その一員でいられることに幸せを感じているよ。


――監督、このチームを決勝までけん引してきたことでさらに重圧を感じていませんか?


リーランド監督 いいえ。前にも言いましたが、今大会が始まるにあたって、アメリカがこれまで優勝したことがない、一度も決勝戦に出たことがないことを話題にしたくありませんでした。それほど大きな問題でもないと思っていましたからね。


 むしろ私としては選手に良い思い出を作ってもらいたかったのです。そのことはずっと言ってきました。願わくは、その思い出がものすごく良いものになればいいと思っています。明日の結果がどういうものになろうとです。私はそう思っていますし、これまではものすごく光栄に思っています。ですから、重圧はありません。みんなこの大会がどれだけ大事かをいろいろと言ってきましたが、重圧などはありませんでした。


(準決勝のように)2対1の試合で重圧を感じないか? それはもちろん感じます。こういう舞台の大会で2対1の試合で冷静に座っていられる監督がいたら教えてください。それは尋常な人ではありません。

永塚和志

1975年、茨城県生まれ、北海道育ち。英字紙『ジャパンタイムズ』記者で、プロ野球やバスケットボール等を担当。日本シリーズやWBC、バスケットボール世界選手権、NFL・スーパーボウルなどの取材経験がある

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